和語一覧:更新ほぼ終了
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1040語/2019.1.14
800語/2018.4.22
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約400語/2018.2.25
タグ: 訓読俳句
和語俳句 【あ】 春ひとり槍投げて槍に歩み寄る 能村登四郎
温泉のとはにあふれて春尽きず 高濱虚子
臍出して雷様の大暴れ ハードエッジ
しんしんと寒さがたのし歩みゆく 星野立子
和語俳句 【い】 子に破魔矢持たせて抱きあげにけり 星野立子
泳ぎ子を警め通る草刈女 清崎敏郎
銀杏散る善は急げと言ふ如く ハードエッジ
木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ 加藤楸邨
和語俳句 【う】 初夢の吉に疑無かりけり 松瀬青々
爺婆の蠢き出づる彼岸かな 内藤鳴雪
通り雨薄暑疑ひなかりけり ハードエッジ
水桶にうなづきあふや瓜茄子 与謝蕪村
和語俳句 【え】 涼しさは花えらびゐる尼二人 長谷川双魚
いたづらをせむと笑む子やさくらんぼ 鶴岡加苗
水着選ぶいつしか彼の眼となつて 黛まどか
大寒を選びしごとく逝きたまふ 鷹羽狩行
和語俳句 【お】 長雨に火力衰ふ曼珠沙華 高澤良一
自転車の妻に驚く鰯雲 斎藤夏風
初雪の驚き消ゆる水面かな ハードエッジ
斧入れて香に驚くや冬木立 与謝蕪村
和語俳句 【か】 かしこげに首を傾げて子猫かな 長谷川櫂
桜貝握り拳に匿へり ハードエッジ
夏草に延びてからまる牛の舌 高濱虚子
恋をしてからびし蚯蚓かもしれず しなだしん
和語俳句 【き】 競ふとも見えぬ遠さのヨットかな 三村純也
残雪を軋ませつ摘む蕗の薹 篠田悌二郎
汽車長くきしみて止る夏山峡 細見綾子
歳月に鉾の車輪の軋むかな ハードエッジ
和語俳句 【く】 秋は餉のあともくつろぐ木の実あり 森澄雄
るりるりと天をくすぐる雲雀かな ハードエッジ
新涼の胸くつろげてありにけり 川崎展宏
蚯蚓鳴く寂しさに身をくねらせて ハードエッジ
和語俳句 【け】 弟やまだ穢れなき捕虫網 ハードエッジ
蠅打つていさゝか穢す団扇哉 高井几董
秋雨に焚くや仏の削り屑 高桑闌更
死神を蹴る力なき蒲団かな 高濱虚子
和語俳句 【こ】 初雪をどろにこねたる都かな 水田正秀
地虫出て目をこするさま人の子なら 加藤楸邨
寝転ぶに春の証の腕まくり ハードエッジ
がりがりとこする音して鹿のゐる 岸本尚毅
和語俳句 【さ】 白木蓮の散るべく風にさからへる 中村汀女
初蝶を苛む風となりにけり 西宮舞
山百合を捧げて泳ぎ来る子あり 富安風生
悴める掌を包みやり諭しけり 西村和子
和語俳句 【し】 父はもう母を叱らず冷奴 栗坪和子
麦秋の乳房悔なく萎びたり 橋閒石
萎みたる胡瓜の花の茶色かな ハードエッジ
芋二つしなびて冬の空があり 岸本尚毅
和語俳句 【す】 葉先より指に梳きとる螢かな 長谷川櫂
雷激し浴後の髪を梳きをれば 館岡沙緻
流燈の岸辺の草を擦ることも 藺草慶子
惜しみなく地擦る束帯時代祭 西本一都
和語俳句 【せ】 春めきし風と覚えつ急かずゆく 星野立子
城攻めの騒ぎよ蓮の葉も花も 鷹羽狩行
萩の風何か急かるる何ならむ 水原秋櫻子
ふる雨や浮寝の鳥を水輪攻め ハードエッジ
和語俳句 【そ】 辣韮をつまみそこねし西鶴忌 榎本好宏
蜆汁はや子も揃ふことまれに 中村汀女
松風の中を青田のそよぎかな 内藤丈草
山茶花は零れ冬菜は峙ちて ハードエッジ
和語俳句 【た】 秋立つや音を違へて稲と草 岸本尚毅
酒ならばたしなむと言へ鱧の皮 吉田汀史
仏にも寒九の水をたてまつる 森澄雄
達筆のわが名たまはる年賀状 ハードエッジ
和語俳句 【ち】 手花火の明りに昼と違ふ庭 利普苑るな
従姉妹とは一つ違ひや花衣 星野椿
牡丹の色違へども蘂の金 川崎慶子
すれ違ふ寒鯉に渦おこりけり 岸本尚毅
和語俳句 【つ】 仕る手に笛もなし古雛 松本たかし
夜ごと来る狸子連れとなりにけり 中本真人
聖菓切るためにサンタをつまみ出す 松浦敬親
年玉を妻に包まうかと思ふ 後藤比奈夫
和語俳句 【て】 死螢に照らしをかける螢かな 永田耕衣
深川のかんかん照りの祭かな 大木あまり
行く秋や朝を照らせる常夜灯 岡田一実
照れば金日かげれば銀芒かな 下村梅子
和語俳句 【と】 草の根の蛇の眠りにとどきけり 桂信子
水尾の端遅日の岸に届きけり 村上鞆彦
毎日の朝寝とがむる人もなし 松本たかし
蝉のこゑ届かぬところまで泳ぐ ハードエッジ
和語俳句 【な】 敗戦忌腹べんべんと存へし 中戸川朝人
母たのし汐干にあそぶ子を眺め 星野立子
激流を鮎の竿にて撫でてをり 阿波野青畝
手で顔を撫づれば鼻の冷たさよ 高濱虚子
和語俳句 【に】 水にじむごとく夜が来てヒヤシンス 岡本眸
点々と田を濁らせて植ゑ進む ハードエッジ
にじみ出てやがて一つや汗の粒 如月真菜
埋火やつひには煮ゆる鍋の物 与謝蕪村
和語俳句 【ぬ】 自転車にちりんと抜かれ日短 齋藤朝比古
遊船を連絡船が抜いてゆく 中本真人
猫じやらしすくすく抜けて楽しいぞ ハードエッジ
薬塗るやうに冬日を背に当つる 岡本眸
和語俳句 【ね】 下萌にねぢ伏せられてゐる子かな 星野立子
待たれゐる楽しさ白玉練ることも 西村和子
太陽も捻り鉢巻ラムネ売る ハードエッジ
猪ねらふ肱にすがる小てふ哉 小林一茶
和語俳句 【の】 焼夷弾逃れし土手や花火見る 川村みよき
空つぽの檻も覗きて日の氷き 高澤良一
雛の間をかくれんばうの鬼覗く 行方克巳
にぎやかな妻子の初湯覗きけり 小島健
和語俳句 【は】 百千鳥雌蕊雄蕊を囃すなり 飯田龍太
年の瀬や続く天気にはげまされ 星野立子
数ふるははぐくむに似て手毬唄 片山由美子
寒の字のとれて雀のよく弾み 横井理恵
和語俳句 【ひ】 ひもとけば重箱ふたとれば桜餅 ハードエッジ
美しき眉をひそめて朝寝かな 高濱虚子
ひるがへる葉に沈みたる牡丹かな 高野素十
ガス栓を捻ればガスやガスの冬 ハードエッジ
和語俳句 【ふ】 かたつむり踏まれしのちは天の如し 阿部青鞋
天瓜粉まだ土知らぬ土踏まず 古賀まり子
鉄板を踏めばごぼんと秋の暮 岸風三楼
焚火跡踏み荒されてゐたりけり ハードエッジ
和語俳句 【へ】 香水の一滴づつにかくも減る 山口波津女
城若葉ホテルは濠を隔てたる ハードエッジ
郭公や母と谺をへだて住む 今瀬剛一
人減りし村に氷柱の数減らず 高木嘉久