わが先祖代々の墓暖かし ハードエッジ
足し算はもらつてばかりあたたかし ハードエッジ
うんちして笑ふ赤ちやん暖かし ハードエッジ
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
わが先祖代々の墓暖かし ハードエッジ
足し算はもらつてばかりあたたかし ハードエッジ
うんちして笑ふ赤ちやん暖かし ハードエッジ
落葉みな土に帰しゆく蕗の薹 ハードエッジ
小さき葉に小さく包まれ蕗の薹 ハードエッジ
味噌汁に鶉の卵蕗の薹 ハードエッジ
青い目は魔法使の子猫とも ハードエッジ
猫の子に何かいいことありさうな ハードエッジ
猫の子と雨音を聞く日曜日 ハードエッジ
花ふぶき給水塔をたてまつる ハードエッジ
後に続けと遠近の花吹雪 ハードエッジ
夢の世のホワイトノイズ花吹雪 ハードエッジ
リボンして伴奏の子や卒業歌 ハードエッジ
去るものは追はず卒業式終る ハードエッジ
忘れ得ぬことぞ悲しき卒業歌 ハードエッジ
苗札に大きくなれと書いてある ハードエッジ
苗札の予告通りに芽吹きたる ハードエッジ
苗札の影くつきりと良い天気 ハードエッジ
燃えて立つ鋼の足の花篝 ハードエッジ
また一つ消えて最後の花篝 ハードエッジ
花篝消えて夜明の石畳 ハードエッジ
今日こそは晴れて桜の出番なれ
僧の名を沢庵と云ふ花の宴
花冷の銀の落花となりにけり
美しやこの囀も鳥籠も
囀の色とりどりの故郷かな
古寺の朽ち行くままに囀れり
淡々と流るる色も石鹸玉
しやぼん玉わつて天使の楽しけれ
多作なる虚子の一生石鹸玉