涅槃絵図涙ながらに褪せゆくも
吾輩は西日に立てる赤い箱
呪文の如くチヨコレイトや露地の秋
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
涅槃絵図涙ながらに褪せゆくも
吾輩は西日に立てる赤い箱
呪文の如くチヨコレイトや露地の秋
天井に届く悲しみ涅槃絵図
さくらんぼ美しき血を絶やさずに
よく遊びよく学ぶべき秋のチョコ
もう一度子猫になつて会ひに来よ
健気なりコンクリートも大根も
着飾りて詩歌の国の歌留多会
紅白の梅の匂へる神の里
塩辛に烏賊や鰹や夏始
ギター背に枯木の中を帰りけり
客布団黴を寄せじと絢爛に
白狐もとより踊上手なり
女の神も乗せて目出度し宝船
子鯨も乳呑むころか朧月
白狐もとより踊上手なり
女の神も乗せて目出度し宝船