角川俳句賞2019 落選作 畑中に小便もらふ桜の木

角川俳句賞 2019

落選作

「会ひに来よ」50句
制作推敲総数=683句

角川俳句賞2019:
応募総数567篇、予選通過39篇
「会ひに来よ」は予選敗退

 

◎葉書俳句

背景の「落」マークは、
春夏は涼しそうな青
秋冬は暖かそうな赤、にしましたが逆効果

雛祭に青、冷蔵庫に赤はなかろう
と気付いたが後の祭

 

 

 

 

 

 

 

◎テキスト

春

お目覚(めざ)めの熊(くま)に食はるる蕗(ふき)の薹(とう)

  ショボ
  改案:
  春はまだ熊の欠伸(あくび)と蕗の薹 ハードエッジ

 

歳時記(さいじき)の春の巻より春の風

  ツマラン

 

背が伸びて細き手足や雛祭(ひなまつり)

  まだ、ふっくらの頃は、
  手に取つて素足を愛(め)づる赤ん坊 ハードエッジ

 

桜貝永遠(とわ)に幼(おさな)き桜色

  自作類句:
  ほんのりと言へば桜のさくら色 ハードエッジ

  暖かや赤子の爪(つめ)の桜色 ハードエッジ

  春たのし子猫の鼻も桜色 ハードエッジ

 

花びらを蝶(ちょう)の如(ごと)くに壁に刺す

  大失敗

 

畑中(はたなか)に小便もらふ桜の木

  「畑中」の秀句:
  畑中の西瓜(すいか)漂着(ひょうちゃく)せし如し 大串章

  改案:
  遊ぶ子に小便もらふ桜かな ハードエッジ

  「遊ぶ子」の四季:
  陽炎(かげろう)に包まれ遊ぶ子供かな 高濱虚子(たかはま きょし)

  母たのし汐干(しおひ)にあそぶ子を眺(なが)め 星野立子

  物指(ものさし)をもつて遊ぶ子梅雨(つゆ)の宿 星野立子

  遊ぶ子のなかをぬけゆく墓参(ぼさん)かな 日原傳(ひはら つたえ)

  石集めてひとり遊ぶ子鳰(にお)淋し 清原枴童(    かいどう)

 

味見するやうに子猫を舐(な)めてをる

  強引

 

バックネット裏のあんパン春の雲

  空振りか?

 

壺焼(つぼやき)の壺を貰(もら)つて帰りけり

 

山葵田(わさびた)の水全幅(ぜんぷく)で奏(かな)でをる

  コザカシ

 

虚子(きょし)の忌(き)の棒(ぼう)を継(つ)ぎ足(た)し継ぎ足して

  むろん先行句は、
  去年今年(こぞことし)貫(つらぬ)く棒の如(ごと)きもの 高濱虚子(たかはま きょし)

  家業繁盛 w

電柱は刺さるレガッタは進む

  刺さる電柱の先行句:
  寒鴉(かんがらす)去りて電柱つきささる 秋元不死男(あきもと ふじお)

 

 

夏

誤用また楽しからずや五月晴(さつきばれ)

  元々は陰暦五月(新暦六月)の晴れ間=梅雨晴間(つゆはれま)
  昨今は新暦五月にも用いられる

 

梅雨(つゆ)の月花より濡(ぬ)れてゐたりけり

  魔が差したとしか、、、

 

毒だみや夜遊びに行く五六人

 

子宝(こだから)のこぼれむばかり燕(つばめ)の巣

  先行句:
  子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤實(おざわ みのる)

  他の自作「子宝」:
  金銀に勝る子宝宝船 ハードエッジ

 

馬車(ばしゃ)飾(かざ)る鈴になるべし花南瓜(はなかぼちゃ)

  シンデレラ

 

宿浴衣(やどゆかた)きのふは絣(かすり)けふは縞(しま)

 

石と木と鉄の道あり炎天下(えんてんか)

 

冷房のなき本堂の太柱(ふとばしら)

 

丼(どんぶり)は涼(すず)しと猫の子が眠る

  参考句:
  貰(もら)ひ来る茶碗(ちゃわん)の中の金魚かな 内藤鳴雪(    めいせつ)

 

胡瓜揉(きゅうりも)み塩辛(しおから)き手となりにけり

  胡瓜揉みの名句:
  胡瓜もみ世話女房といふ言葉 高濱虚子(たかはま きょし)

 

ひまはりは雪の深さを知らざりき

  知らざりきの名句:
  みつまめをギリシャの神は知らざりき 橋本夢道(   むどう)

 

番号や団地の壁の夕焼けて

  番号の名句:
  電話みな番号を持ち星祭 山口優夢(   ゆうむ)

 

みづからも骸(むくろ)となりし蚊遣香(かやりこう)

 

冷蔵庫バタンと閉めてまた明日

  こういう軽快な句を揃えたい

 

 

秋

八月の赤字九月の黒字かな

 

白桃(はくとう)を夢の高さに積み上げて

  大失敗

 

曲りつつ青き稲穂(いなほ)は金色(こんじき)に

 

稲(いね)は日に芋(いも)は土中(どちゅう)に太りをる

 

縦書(たてがき)は塔婆(とうば)に良けれ曼珠沙華(まんじゅしゃげ)

 

これよりぞ秋刀魚祭(さんままつり)が火を噴(ふ)いて

  月並

 

下駄箱(げたばこ)の中の長靴(ながぐつ)秋の暮

 

屋上に駐車場あり今日の月

 

蜂蜜(はちみつ)のとろりと夜学(やがく)果(は)つる頃

  一寸、背伸び

 

 

冬

毛糸玉(けいとだま)子猫のために買ふことも

 

健気(けなげ)なりコンクリートも大根も

  コンクリの秀句:
  さくら咲くコンクリートを煉(ね)つてゐる 加倉井秋を

  コンクリの基礎の部屋割り紫木蓮(しもくれん) 小池義人(   よしと)

  

 

葱(ねぎ)買(こ)うてパン屋の前を通りけり

  先行句:
  葱買うて枯木の中を帰りけり 与謝蕪村《よさ ぶそん》

  「買うて」の四季:
  蛤(はまぐり)を買うて重たや春の月 松本たかし

  宵山(よいやま)に買うて端切(はぎ)れの美しき 山西雅子

  出目金を買うて龍宮城(りゅうぐうじょう)も買ふ 木田千女

  蟷螂(とうろう)の怨(うら)みを買うてしまひけり 福神規子

  湯上りの蜜柑(みかん)忘るな柚子(ゆず)買うて ハードエッジ

 

 

剥(む)く時の林檎(りんご)包丁(ほうちょう)蜜柑(みかん)指(ゆび)

  腸詰め

 

 

湯ざめするまでは湯ざめでなかりけり

  深刻な「までは」:
  死ぬまでは生きてゐし人ひやし桃 八田木枯(はった こがらし)

 

 

年末

買ひ替へし鍋(なべ)に始まる年用意(としようい)

  凡庸

 

行く年に息を凝(こ)らしてゐたりけり

 

山寺のあたりが赤し除夜(じょや)の鐘(かね)

 

 

新年

ぽつかりと初日(はつひ)を生(う)めり海の上

 

泣初(なきぞめ)の赤子(あかご)の舌の短さよ

 

初夢に見知らぬ人がにこにこと

  にこにこの怪句:
  地球一万余回転冬日にこにこ 高濱虚子

 

瓶(びん)に入れ流してみたき宝船(たからぶね)

 

着飾りて詩歌(しいか)の国の歌留多会(かるたかい)

  先行句:
  波寄せて詩歌の国や大旦(おおあした) 大谷弘至(おおたに ひろし)

 

 

冬2

寒卵(かんたまご)売場乳製品売場

  締切前のラストワン句
  地元の生協写生句

 

春2

もう一度子猫になつて会ひに来よ

 

 

◎推敲過程/時系列手書き推敲 A4

全31ページ

 

 

◎推敲過程/季語別 A4

表示不具合調査中

全10ページ

赤字が最終稿

 

以上です