両足で乗つて重たき踏絵かな
赤ん坊の足裏ふつくら汗臭き
山茶花の散り敷く上を土足にて
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
両足で乗つて重たき踏絵かな
赤ん坊の足裏ふつくら汗臭き
山茶花の散り敷く上を土足にて
涅槃絵図涙ながらに褪せゆくも
吾輩は西日に立てる赤い箱
呪文の如くチヨコレイトや露地の秋
大好きな春を二人で待つつもり 西村麒麟
手の薔薇に蜂来れば我王の如し 中村草田男
猫が知る冬日もつとも濃きところ 伊藤伊那男
マンションの昼の閑けさ花水木 鶴岡加苗
鐘の音は音速で消ゆ秋の暮 ハードエッジ
ふゆぞらに雲一つなきまことかな 久保田万太郎
天井に届く悲しみ涅槃絵図
さくらんぼ美しき血を絶やさずに
よく遊びよく学ぶべき秋のチョコ