今回から、参考句の書式を少し変えました
行頭の空白2文字を廃止し、
フォントサイズもデフォルトに戻しました 18pt→13pt
作業量がグッと減って快適です
全然堂歳時記 類題
【足】あし
膝を含む
◎葉書俳句
◎テキスト
春
足湯して余生の春といふべしや ハードエッジ
余生自作:
春宵も余生も値千金ぞ ハードエッジ
余生なほばたばた扇ぐ団扇なり ハードエッジ
金賞の菊の余生と日向ぼこ ハードエッジ
いふべしや、の名句:
抱く吾子も梅雨の重みといふべしや 飯田龍太
かげろふや茹でてこりこり蛸の足 ハードエッジ
茹でての秀句:
春の雪青菜をゆでてゐたる間も 細見綾子
春の雪茹でて蕪のすきとほり 長谷川櫂
蛸足自作:
蛸足の肉の真白を胡瓜揉み ハードエッジ
両足で乗つて重たき踏絵かな ハードエッジ
重たき四季:
ゆく春やおもたき琵琶の抱きごころ 与謝蕪村
風船を飛ばす重たきガスボンベ ハードエッジ
蜜蜂の蜜の重たき仏生会 ハードエッジ
咲いてゐてすでに重たき椿かな ハードエッジ
剥製の鳥の翼の重たき夏 対馬康子
海底に海の重たき曼珠沙華 正木ゆう子
凧あげて重たき凧となりにけり ハードエッジ
初髪のおもたきことも嬉しくて 下田實花
スリッパの足組み替へて蝶の昼 ハードエッジ
スリッパ秀句:
スリッパを越えかねてゐる仔猫かな 高濱虚子
スリッパの裏ましろなる秋の暮 小川軽舟
朝寒やスリッパ鳴らす寺男 小川軽舟
屋上へスリッパで出て大文字 茨木和生
地に足をつけつつ地虫出でにけり ハードエッジ
出でにけり秀句:
機嫌よく新茶はいろに出でにけり 山田みづえ
鵙が鳴き青き蜜柑も出でにけり 岸風三楼
田を植ゑるしづかな音へ出でにけり 中村草田男
磯遊び二本の足を剥き出しに ハードエッジ
二本の俳句:
雁ゆくや古き映画の二本立 安住敦
さきがけし紅白二本梅林 鈴木花蓑
後の世に逢はば二本の氷柱かな 大木あまり
花の宿湯舟に足の長きかな ハードエッジ
湯舟の四季:
うとうとと花見疲れの湯舟かな ハードエッジ
柿若葉湯舟のかわく朝のうち 長谷川櫂
湯舟には水の一トン濃紫陽花 ハードエッジ
颱風の湯舟でかける電話かな ハードエッジ
赤とんぼ湯舟に水を入れ始む ハードエッジ
湯ぶねより一とくべたのむ時雨かな 川端茅舎
湯舟の湯ぬくが如くに湯ざめかな ハードエッジ
足腰を鍛へん春の草踏んで ハードエッジ
草を踏む四季:
春の草踏まれ踏まれて近道に ハードエッジ
青草を踏んで落花を浴びてをる ハードエッジ
月見草ガラスの靴で踏まれしや ハードエッジ
草踏めば水に飛び込む虫多し 右城暮石
枯草を踏めば氷の音がする ハードエッジ
夏
沢山の足あるものが梅雨の夜に ハードエッジ
沢山の四季:
沢山の蝶々をれど皆茶色 星野立子
寄居虫にたくさんの肘ありにけり 齋藤朝比古
たくさんの百合添へて死を頂戴す 正木ゆう子
月見草沢山咲いて月一つ ハードエッジ
唐辛子沢山干して恐ろしき 遠藤梧逸
たくさんの活け花のある寒さかな 岸本尚毅
沢山の落葉を押して掃いてをり 上野泰
号泣やたくさん息を吸ってから 池田澄子
赤ん坊の足裏ふつくら汗臭き ハードエッジ
足裏の四季:
傾城の蹠白き絵踏かな 芥川龍之介
ふやけたる海女のあうらのみな晝寝 細谷源二
靴脱いで蹠さびしき涼み舟 舘岡沙緻
雁渡る足裏を月に照らされて ハードエッジ
足裏の真黒なりける凍死かな 中本真人
蘭鋳や足腰弱き火星人 ハードエッジ
火星人俳句:
梅雨茸を土産に買うて火星人 ハードエッジ
灯火親し英語話せる火星人 小川軽舟
へちま咲く雨を知らない火星の人 福田若之
秋
足跡や浜辺は秋となりにけり ハードエッジ
切字が2つ!
良い子はまねしないように、、、
足跡の秀句:
黄泉はるかまたもや足跡が鏡 夏石番矢
豊年の田に突き立てて稲架の足 ハードエッジ
突き立つ俳句:
夕立や砂に突き立つ青松葉 正岡子規
煮え滾る湯に素麺を突き立てて ハードエッジ
刈りし田に足な取られそ球遊び ハードエッジ
刈りし田の自作:
刈りし田に小波白き水たまり ハードエッジ
足長の飛蝗なれども髭短か ハードエッジ
なれども俳句:
麗かや旧居なれども行き届き ハードエッジ
囀の一羽なれどもよくひびき 深見けん二
明月や無筆なれども酒は呑む 夏目漱石
角切や神事なれども鹿必死 ハードエッジ
芋虫のしづかなれども憎みけり 山口誓子
小手先の水仕なれども冷たかり ハードエッジ
姿まだ枯木なれども息づいて 稲畑汀子
冬
冬のもの干されて長き足を垂れ ハードエッジ
干されての自作:
蒲公英や鯵が干されてその日陰 ハードエッジ
毒だみの干され干されて十薬に ハードエッジ
星空に干されて柿の赤裸 ハードエッジ
皮付のままに干されて鵙の贄 ハードエッジ
差し足の鶴や氷をぴしぴしと ハードエッジ
水鳥の足掻けば前に進むなり ハードエッジ
足掻く俳句:
しづしづと馬の足掻や賀茂祭 高濱虚子
山茶花の散り敷く上を土足にて ハードエッジ
散り敷く俳句:
薔薇枕作れよと散り敷く薔薇か 鷹羽狩行
泣きじゃくるやうにさざんか散り敷ける 市堀玉宗
山茶花の散り敷く土のしめりかな 島田青峰
膝
猫の子を膝に世界を牛耳る日 ハードエッジ
『007は二度死ぬ』とか、
『ゴッドファーザー』とか
猫と膝の俳句:
生れたる猫の子われの膝と逢ふ 加藤楸邨
この度は恋の猫とて膝に来ず 篠田悌二郎
猫ねむし落花を浴びて膝の上 ハードエッジ
行く年や猫うづくまる膝の上 夏目漱石
◎推敲過程/テキスト
古い日付は一部不正確
全然堂歳時記 類題 【手】
◎推敲過程/手書き/葉書
3枚
全然堂歳時記 類題 【足】◎葉書俳句表
以上です