短夜や男湯にゐる女の子 日野草城
マヨネーズおろおろ出づる暑さかな 小川軽舟
めらめらと氷にそそぐ梅酒かな 小川軽舟
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
短夜や男湯にゐる女の子 日野草城
マヨネーズおろおろ出づる暑さかな 小川軽舟
めらめらと氷にそそぐ梅酒かな 小川軽舟
歯に当ててぱりりと音や桜餅 ハードエッジ
月涼し地球の影を映しては 内田美紗
雪に咲く白き椿の金の蕊 ハードエッジ
ハンカチと生れて日々を清らかに
向日葵で円盤投げをしてみたし
暗闇に団扇を探る暑さかな
旧家こそ昔ながらに涼しけれ
黄の辛子みどりの山葵涼しけれ
忘らるることも涼しと思ひけり
柿の実の大暑に耐ふる緑色
暑し暑しと素麺すする印度人
暗闇に団扇を探る暑さかな
茄子の馬流線形でありにけり
化学式美しかりし花火かな
海峡に鯱と鯨や夏の月
万骨のそして我らの終戦日
白黒の間の黄色終戦日
人種みな平等の夢敗戦日
かはほりと蝙蝠傘とバットマン
新涼や水切籠に皿を挿す
桃すする幼なのほつぺ落ちさうな
襷して新茶娘や駅前に
サイダーとラムネの差異を雲に聞く
アイスクリーム食べさせてゐる古写真