夏 【涼し】 諳んじて九九を手玉の涼しさよ

追記:団扇の先行句/2020.12.15

全然堂歳時記 夏
【涼し】すずし

 

◎葉書俳句

全然堂歳時記 夏 【涼し】

 

◎テキスト

炎天えんてんも雲の中なら涼しかろ ハードエッジ

  「涼しかろ」の秀句:
  無人島の天子とならば涼しかろ 夏目漱石なつめ そうせき
  拙句にも:
  ぶかぶかの水着にすれば涼しかろ ハードエッジ

山あれば川の流れて涼しけれ ハードエッジ

寄つてみて大樹たいじゅかげの涼しさよ ハードエッジ

青々と松と桜の涼しさよ ハードエッジ

わき水のめどもきぬ涼しさよ ハードエッジ

旧家きゅうかこそ昔ながらに涼しけれ ハードエッジ

広間よりさらに涼しき大広間 ハードエッジ

  「大広間」の秀句:
  大広間好きなところで昼寝かな  長谷川櫂      かい

この網戸あみど涼しさだけを通すなり ハードエッジ

室外機涼しき部屋のすぐ外に ハードエッジ

二人して浮世離うきよばなれの涼しさよ ハードエッジ

一笑いっしょうすといふこと涼しけれ ハードエッジ

そらんじて九九を手玉てだまの涼しさよ ハードエッジ

  「諳んじ」の秀句:
  恐竜の名を諳んじて雛の客  日原傳ひはら つたえ

黄の辛子からしみどりの山葵わさび涼しけれ ハードエッジ

団扇絵うちわえの美人片手に夕涼ゆうすずみ ハードエッジ

先行句発覚:/2020.12.15
美人絵の団扇持ちたる老師かな 高濱虚子たかはま きょし

蚊遣火かやりび紅一点こういってんの涼しさよ ハードエッジ

  下記の句の本歌取り:
  涼しさや蚊遣線香かやりせんこの灯一点 日野草城    そうじょう

水底みなぞこせんを抜きたる涼しさよ ハードエッジ

しんしんと脱水の音月涼し ハードエッジ

涼しさは今日の暑さの忘れ物 ハードエッジ

忘らるることも涼しと思ひけり ハードエッジ

めつきりといふ涼しさのきのふけふ ハードエッジ

 

 

◎推敲/葉書

全然堂歳時記 夏 【涼し】

 

 

◎登録画面/桐v9

全然堂歳時記 夏 【涼し】登録画面

 

 

以上です