開発素句報 2019-08 いつまでも手を振つてゐる夏休

開発素句報 2019-08 いつまでも

 

◎葉書俳句

開発素句報 2019-08

  ※振仮名はエクセルに依る

  日本語の、縦書の、均等割の、振仮名なので、
  マイクロソフトの本気度は微妙
  位置の微調整に不満が残る
  自動振仮名機能も全部振ればいいってもんじゃない
  調整に空白を多用すると末尾の削除が出来ないようなバグも

  シャカリキになるのもバカらしいので、ほどほどで妥協
  ズレが気になったら申し訳ない

 

 

◎テキスト

せみの声大繁盛だいはんじょうとなりにけり ハードエッジ

  大繁盛は大音声
  「繁盛」の例句は「55DB」ではヒットせず

 

かはほりと蝙蝠傘こうもりがさとバットマン ハードエッジ

  かはほり=コウモリの古名
  シャレです

 

茄子なすの馬いななくごとく曲りたる ハードエッジ

  「嘶く」の秀句:

  荒息の果はいななく田掻馬たがきうま 加藤知世子

  いななくといふことのなし登山馬 片山由美子

  嘶きてよき機嫌なり大根馬だいこうま 高濱虚子たかはま きょし

  牛と馬と嘶きあふや年の市 佐藤紅緑    こうろく

  嘶きや旧軍港に日は落ちて 攝津幸彦せっつ   
  無季俳句

 

いつまでも手を振つてゐる夏休 ハードエッジ

  判りにくいのは、目的語が抜けている為
  「ゐる」も間延びしている
  しかし、
  それらの茫洋感に賭けてみた

  別案、明瞭化:
  手を振つてまた来年の夏休 ハードエッジ

  実家に集まった幼稚園や小学校の甥や姪
  「また来年」もあと何年続くか

 

たけ高き草の先なる秋の色 ハードエッジ

  写生句
  国領図書館へ行く途中の東京都調布市野川、甲州街道との交差点近く

 

新涼しんりょう水切籠みずきりかごに皿をす ハードエッジ

  直前に、たまたま、
  サーバーラックの熱対策関連の画像を見ていたことがキッカケ

  「新涼や」の名句:
  新涼や仏にともしたてまつる 高濱虚子

  新涼や白きてのひらあしのうら 川端茅舎    ぼうしゃ

  新涼やはらりと取れし本の帯 長谷川櫂      かい

  新涼やたしなまねども洋酒の香 中村汀女    ていじょ

 

桃すするおさなのほつぺ落ちさうな ハードエッジ

  ※乳幼児の桃アレルギーに注意!

  初案は「赤子のほつぺ」

  ふと、気になってネットで調べたら、
  乳幼児の桃アレルギーというのがあった

  没にすることも考えたが、
  鶏卵・牛乳・小麦などのアレルギーよりはずっと少ないので、
  年齢を少し上げるのと注意書きで妥協

  ちなみに、
  この他、一般的な乳幼児のアレルギー注意として、
  初めての食べ物は少量で様子を見る
  与えるのは午前中が良い
  (異変に気付いても夜間では医者へのアクセスが悪い為)
  などがあった

 

 

◎推敲/データベース

開発素句報2019-08

 

以上です