NHK文芸選評 2025 落選供養 さはやかな二才の主張指二本

NHK文芸選評 2025
20句

落選作

◎葉書俳句

※背景の桜色の袋文字はMediBang Paint Pro で製作
そのpng 画像をAI にネオン処理させました
初体験なので、
AI はChatGPT Plus、Gemini、Claude で比較
最終的にClaude の画像を採用
Claude だけはネオン画像と共に、
調整用の各種スライダーが付いてきて便利でした

◎テキスト

まづは汁うましとすする蜆汁しじみじる ハードエッジ

うまし:
乳うまし雲雀野に来て乳貰ひ 鷹羽狩行
貰ひたる蜂の子うまし蝗また 相馬遷子
洋梨はうまし芯までありがたう 加藤楸邨
柿うましそれぞれが良き名を持ちて 細谷喨々
秋うまし冬なほうましチョコレート ハードエッジ

枯山を歩き来し夜はさ湯うまし 岡田日郎
見るからにうまし全透明氷柱 山口誓子
大根が一番うまし牡丹鍋 右城暮石

はちみつの重さを思ふなり ハードエッジ

蜂の巣:
蜂の巣のぶらり仁王の手首かな 小林一茶
蜂の巣に蜂の居らざる日和哉 正岡子規
蜂の巣のかたちなさざる時より知る 山口波津女
蜂の巣の甕の如くに大いなる 滝沢伊代次
蜂の巣の怒りて蜂の数を見す 望月周
蜂の巣の一丸となる羽音かな ハードエッジ

うす雲の冷たかりける春の星 ハードエッジ

冷たかり:
唇にふれ冷たかりける櫻餅 森澄雄
欄干の冷たかりける桜かな ハードエッジ
手にふれし汗の乳房は冷たかり 野見山朱鳥
鴨の脚冷たかりける歳暮かな 岡本松濱
手を当てて冷たかりけり初鏡 ハードエッジ

若きらに道をゆずりて古茶こちゃすする ハードエッジ

若きら:
若きらの揃ひの浴衣背まちまち ハードエッジ
浮寝鴨若きらは水走るなり 石田波郷

水晶は硬くゼリーは柔らかく ハードエッジ

水晶:
両眼の水晶体も春の冷 藤田湘子
水晶の念珠つめたき大暑かな 日野草城
滝を見る水晶体をたれも持ち 正木ゆう子
心太水晶簾と賛すべく 寺田寅彦
水晶をもはや産まざる山粧ふ 藤田湘子
閻王の水晶の目を煤払 長谷川櫂

もう立つてをれぬゼリーをさじで押す ハードエッジ

立つてを:
大風に湧き立つてをる新樹かな 高濱虚子
凍滝のごと花嫁の立つてをり 成田一子
雪沓といふ暗闇が立つてをり 仲寒蟬
去年の土つけしまま鍬立つてをり 大串章
とんど火のあやふく立つてをりにけり 高澤良一

ワインは血ならばビールは何とせう ハードエッジ

ワイン:
ワインの名刻まれてある巣箱かな 堀切克洋
星涼し抜けばワインの栓太る 藺草慶子
夏痩詩人ワインの栓も抜き兼ねし 安住敦
新涼や麺麭もワインも籠にねかせ 鈴木榮子
ワインの栓音たてて抜き春隣 舘岡沙緻

ビヤガーデンの喧嘩けんかジョッキが飛んでくる ハードエッジ

喧嘩:
朧夜の袋小路の喧嘩かな 長谷川双魚
居酒屋の喧嘩押し出す朧月 正岡子規
ぶらんこにをりて喧嘩に関はらず 行方克巳
花の幹に押しつけて居る喧嘩かな 田村木国
お揃ひの夏の帽子が喧嘩する ハードエッジ

妊れるひとも神輿の喧嘩見る 山口誓子
荒るるほど豊年の兆喧嘩神輿 山口誓子
縁の下の猫の喧嘩も豊の秋 青島玄武
白鳥の喧嘩つひには脚も出る 後閑達雄

守宮やもりなりりゅうに代つて家をる ハードエッジ

二匹をる天井守宮壁守宮 ハードエッジ

二匹:
熊ん蜂二匹や花を同じうす 堀下翔
雪よりも真白き春の猫二匹 高濱虚子
二匹にてこもる一つの大き繭 滝沢伊代次
鹿二匹つるして猟師夜食す 正岡子規
寒鯉の二匹問答するごとし 太田土男
犬二匹まひるの夢殿見せあえり 安井浩司

さはやかな二才の主張指二本 ハードエッジ

主張:
黄を主張せり菜の花の一画は 山口誓子

さわやかにテレビは悪を成敗せいばいす ハードエッジ

テレビ:
鳥帰るテレビに故人映りつつ 岸本尚毅
夜の梅テレビのついてゐるらしく 上田信治
おもしろくなし敬老の日のテレビ 右城暮石
誰も見ぬ喫茶のテレビ冬ぬくし 小野あらた
おでん屋のテレビにニュース速報が ハードエッジ
おでんやがよく出るテレビドラマかな 吉屋信子

一辺はテレビに空けてある炬燵 滝川直広
白鳥おほかた眠り新潟テレビも了ふ 鈴木榮子
なんでこれしきのテレビと初泣きす 石川桂郎
二十のテレビにスタートダッシュの黒人ばかり 金子兜太
駅伝のテレビに映る近所かな 北川美美

去年こぞ菊枕きくまくらけり菊畑 ハードエッジ

まきもなくすみもなき世の冬支度ふゆじたく ハードエッジ

なき世:
涅槃像写真なき世こそたふとけれ 正岡子規
面白きこともなき世の裸かな ハードエッジ
輪を描いて音なき世界水馬 山田弘子
かまどうま竈なき世に髭長し ハードエッジ
大晦日定めなき世のさだめ哉 井原西鶴

蟋蟀こおろぎ閻魔えんまつかへ便所にも ハードエッジ

便所:
便所より青空見えて啄木忌 寺山修司
公園に夜寒の便所のみ灯る 福田若之
静かなる地球の便所こほろぎよ 攝津幸彦

埋火うずみび看取みとるがごとく灰をかけ ハードエッジ

看取る:
看取る日の緑雨一日中緑雨 今井豊
看取る者同志の話秋団扇 辻井のぶ
吾をみとる妻も聞きをり除夜の鐘 上野泰
父みとる母居眠りて去年今年 相馬遷子

埋火うずみびの内へ内へとこもる赤 ハードエッジ

着膨きぶくれて腹に秘蔵ひぞう紙懐炉かみかいろ ハードエッジ

紙懐炉:
謝して捨つ石となりたる紙懐炉 林翔
文明の良き賜物や紙懐炉 ハードエッジ
懐に小銭少々紙懐炉 ハードエッジ
主とは一日のえにし紙懐炉 ハードエッジ
錆びてゆく熱の哀れを紙懐炉 ハードエッジ
枯れ枯れて硬くなりたる紙懐炉 ハードエッジ

きぶくれてもういうれいにもどれない ハードエッジ

新年

七十三は素数そすうほまれ老の春 ハードエッジ

素数:
その数も素数なりける素足かな ハードエッジ
重陽の素数ならざること惜む ハードエッジ
神もまた素数を愛す七五三 ハードエッジ
五に七に素数を効かせ初句会 ハードエッジ

◎初案20句

うす雲の冷たかりける春の星 ハードエッジ
身の旨し汁また旨し蜆汁 ハードエッジ
蜂の巣は蜜の重さにぶら下る ハードエッジ
水晶は硬くゼリーは柔らかく ハードエッジ
もう立つてをれぬゼリーを匙で押す ハードエッジ

葡萄酒は血ビールは何に例ふべき ハードエッジ
ビアガーデンの喧嘩ジョッキが飛び交へり ハードエッジ
若きらに道を譲りて古茶新茶 ハードエッジ
天井の守宮が壁に来て憩ふ ハードエッジ
静かなる守宮の力壁に付く ハードエッジ

爽やかにテレビは悪を成敗す ハードエッジ
爽やかに指つき立てて二才なり ハードエッジ
去年の菊枕を庭に焚いてをる ハードエッジ
薪もなく炭もなき世の冬支度 ハードエッジ
地獄には閻魔と閻魔蟋蟀と ハードエッジ

埋火が埋めし処にて消ゆる ハードエッジ
埋火の内へ内へとこもりけり ハードエッジ
着膨れてもう幽霊と気づかれず ハードエッジ
着膨れの火種のごとく紙懐炉 ハードエッジ
七十三は素数なりけり老の春 ハードエッジ

 

◎推敲句一覧/pdf

全139句/3枚

文芸選評 落選供養 2025

◎A4推敲 原稿/pdf/略

 

◎A4推敲 加筆/pdf/略

 

◎葉書俳句表側

 

◎データベース画面/桐v10

 

◎落選葉書一覧リンク

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以上です