◎汚る=よごる
恋猫の汚れきつたる寧けさよ 行方克巳(なめかた・かつみ)
※寧けさ=やすけさ
画用紙の汚れやすさよ地虫出づ ハードエッジ
田植笠今年の汚れのみならず 中本真人
温もるは汚るるに似て風邪ごもり 岡本眸(ひとみ)
※温もる=ぬくもる、風邪=かぜ
「汚るる」は「けがるる」の可能性あり
しかし、それではやや大げさかと、、、
◎捩る=よじる
千年の命よぢれて藤枯るる 高橋悦男
乳のめる仔馬の首のよぢれをり 青葉三角草
◎装ふ=よそおう
薄暑来ぬ人美しく装へば 星野立子
風が死し草々も死を装へり 相生垣瓜人
◎澱む=よどむ
花筏寄りつ離れつ澱みつつ 中村苑子
※花筏=はないかだ
藪蚊吐き古墳の暗さよどみをり 山田弘子
※藪蚊=やぶか
◎蘇る=甦る=よみがえる=黄泉帰る
古草もまたひと雨によみがへり 高濱年尾(としお)
蘇るなにもなけれど盆の道 齋藤玄
元旦や祖の心の蘇る 高濱虚子(きょし)
その他のや行:
以上です