分割しました/2017.12.7
◎和語俳句、は行の「ひ」です
◎犇く=ひしめく
  →蠢く=うごめく
寒の鵙墓犇きてあるばかり  石田波郷(はきょう)
  ※鵙=もず、「冬の鵙」バージョンもあり
影となるものの犇く枯木山 宇多喜代子
◎顰む=ひそむ=嚬む
美しき眉をひそめて朝寝かな  高濱虚子(きょし)
  ※眉=まゆ
眉ひそめゐるかに風の日の牡丹  片山由美子
  ※牡丹=ぼたん
聞くだにも眉を顰むる毛虫かな ハードエッジ
◎捻る、撚る=ひねる
ひねくれし葉からまつすぐチューリップ 栗山麻衣
ガス栓を捻ればガスやガスの冬 ハードエッジ
枯原の蛇口ひねれば生きてをり 髙柳克弘
◎繙く=ひもとく
ひもとけば重箱ふたとれば桜餅 ハードエッジ
いざ冷やし中華思想をひもとかむ 佐山哲郎
素麺に繙くといふことのあり  ハードエッジ
  ※素麺=そうめん
◎翻る=ひるがえる
翻る青のみならず青嵐 後藤比奈夫(ひなお)
あひみての後の日傘をひるがへす  中尾杏子
  古の「あひみて」、
  逢ひ見てののちの心にくらぶれば
  昔はものを思はざりけり  権中納言敦忠(ごんのちゅうなごん・あつただ)
ひるがへる葉に沈みたる牡丹かな  高野素十(すじゅう)
  ※牡丹=ぼたん
その他のは行:
以上です