NHK文芸選評 2025 落選供養 さはやかな二才の主張指二本

NHK文芸選評 2025
20句

落選作

◎葉書俳句

◎テキスト

まづは汁うましとすする蜆汁しじみじる ハードエッジ

うまし:
乳うまし雲雀野に来て乳貰ひ 鷹羽狩行
貰ひたる蜂の子うまし蝗また 相馬遷子
洋梨はうまし芯までありがたう 加藤楸邨
柿うましそれぞれが良き名を持ちて 細谷喨々
秋うまし冬なほうましチョコレート ハードエッジ
枯山を歩き来し夜はさ湯うまし 岡田日郎
見るからにうまし全透明氷柱 山口誓子
大根が一番うまし牡丹鍋 右城暮石

はちみつの重さを思ふなり ハードエッジ

蜂の巣:
蜂の巣のぶらり仁王の手首かな 小林一茶
蜂の巣に蜂の居らざる日和哉 正岡子規
蜂の巣のかたちなさざる時より知る 山口波津女
蜂の巣の甕の如くに大いなる 滝沢伊代次
蜂の巣の怒りて蜂の数を見す 望月周
蜂の巣の一丸となる羽音かな ハードエッジ

うす雲の冷たかりける春の星 ハードエッジ

冷たかり:
唇にふれ冷たかりける櫻餅 森澄雄
欄干の冷たかりける桜かな ハードエッジ
手にふれし汗の乳房は冷たかり 野見山朱鳥
鴨の脚冷たかりける歳暮かな 岡本松濱
手を当てて冷たかりけり初鏡 ハードエッジ

若きらに道を譲りて古茶啜る ハードエッジ
水晶は硬くゼリーは柔らかく ハードエッジ
もう立つてをれぬゼリーを匙で押す ハードエッジ
ワインは血ならばビールは何とせう ハードエッジ
ビヤガーデンの喧嘩ジョッキが飛んでくる ハードエッジ
守宮なり竜に代つて家を守る ハードエッジ
二匹をる天井守宮壁守宮 ハードエッジ

さはやかな二才の主張指二本 ハードエッジ
爽やかにテレビは悪を成敗す ハードエッジ
去年の菊枕を焚けり菊畑 ハードエッジ
薪もなく炭もなき世の冬支度 ハードエッジ
蟋蟀は閻魔に仕へ便所にも ハードエッジ

埋火に看取るがごとく灰をかけ ハードエッジ
埋火の内へ内へとこもる赤 ハードエッジ
着膨れて腹に秘蔵の紙懐炉 ハードエッジ
きぶくれてもういうれいにもどれない ハードエッジ

新年

七十三は素数の誉れ老の春 ハードエッジ

 

◎初案20句

うす雲の冷たかりける春の星 ハードエッジ
身の旨し汁また旨し蜆汁 ハードエッジ
蜂の巣は蜜の重さにぶら下る ハードエッジ
水晶は硬くゼリーは柔らかく ハードエッジ
もう立つてをれぬゼリーを匙で押す ハードエッジ

葡萄酒は血ビールは何に例ふべき ハードエッジ
ビアガーデンの喧嘩ジョッキが飛び交へり ハードエッジ
若きらに道を譲りて古茶新茶 ハードエッジ
天井の守宮が壁に来て憩ふ ハードエッジ
静かなる守宮の力壁に付く ハードエッジ

爽やかにテレビは悪を成敗す ハードエッジ
爽やかに指つき立てて二才なり ハードエッジ
去年の菊枕を庭に焚いてをる ハードエッジ
薪もなく炭もなき世の冬支度 ハードエッジ
地獄には閻魔と閻魔蟋蟀と ハードエッジ

埋火が埋めし処にて消ゆる ハードエッジ
埋火の内へ内へとこもりけり ハードエッジ
着膨れてもう幽霊と気づかれず ハードエッジ
着膨れの火種のごとく紙懐炉 ハードエッジ
七十三は素数なりけり老の春 ハードエッジ

 

◎推敲句一覧/pdf

全139句/3枚

文芸選評 落選供養 2025

◎A4推敲 原稿/pdf/略

 

◎A4推敲 加筆/pdf/略

 

◎葉書俳句表側

 

 

◎データベース画面/桐v10

 

◎落選葉書一覧リンク

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