【夫婦】 妻がゐて夜長を言へりさう思ふ 森澄雄

削除:1句/2019.4.15、追記:畑打・桜餅2・白玉・吊忍・野分・凍鶴/2019.4.15

俳句類題 名詞

【夫婦】ふうふ

夫婦を詠んだ俳句です
元はペアリングからの移転です

 

◎歓迎若夫婦

豆飯(まめめし)や娘夫婦を客として  安住敦(あずみ あつし)

子の夫婦泊(とま)らす柚子湯(ゆずゆ)繰(く)り上げて  篠田悌二郎(しのだ ていじろう)

 

 

◎良きかな老夫婦

むつまじき老いの夫婦や桜餅(さくらもち)  田中冬二(   ふゆじ)

花咲けば花に茶を淹(い)れ老夫婦  遠藤梧逸(   ごいつ)

もち古りし夫婦の箸(はし)や冷奴(ひややっこ)  久保田万太郎

姿勢(しせい)よく蜜豆(みつまめ)を待つ老夫婦  川崎展宏(    てんこう)
  「姿勢」がらみで展宏さんをもう一句
  外套(がいとう)の姿勢正しく「飲みませう」  川崎展宏

老父母はまた老夫婦梅漬(うめつ)くる  百合山羽公(ゆりやま うこう)

巴里祭(パリーさい)モデルと画家の夫婦老い  中村伸郎(   のぶお)

秋灯(しゅうとう)や夫婦互に無き如く  高濱虚子(たかはま きょし)

粕汁(かすじる)をすすり早寝の老夫婦  岸風三楼(  ふうさんろう)

老夫婦いたはり合ひて根深汁(ねぶかじる)  高濱虚子

夫婦老いどちらが先かなづな粥(がゆ)  草間時彦

遠き世のごとく春待ち老夫婦  加倉井秋を

 

 

◎夫婦の会話

もう秋とあなたが言いぬ然(そ)うですね  池田澄子

妻がゐて夜長を言へりさう思ふ  森澄雄

いたく降と妻に語るや夜半(よわ)の雪  高井几董(   きとう)

 

 

◎夫婦と子

桜餅子が寝て夫婦水入らず  西宮舞(にしみや まい)

白玉(しらたま)や子のなき夫(つま)をひとり占め  岡本眸(      ひとみ)

白玉に子をあきらめし夫婦かな  筑紫磐井(つくし ばんせい)

いつしかに夫婦二人や吊忍(つりしのぶ)  長谷川櫂(      かい)

 

 

◎夫婦の縁

凡(ぼん)夫婦色なき砂糖水飲むも  清水基吉(    もとよし)

御手討(おてうち)の夫婦なりしを更衣(ころもがえ)  与謝蕪村(よさ ぶそん)

豆飯や幼なじみの夫婦なる  山田弘子

 

 

◎夫婦働き

ものいはず夫婦畑うつ麓(ふもと)かな  正岡子規(  しき)

麦踏みの夫婦近づきては離れ  大串章

夫婦して雨戸押へる野分哉(のわきかな)  正岡子規

妻にこにこ夫むつつり稲架(はざ)納(おさ)め  高野素十(    すじゅう)

餅(もち)を搗(つ)く夫婦ならねど息合うて  中本真人

 

 

◎夫婦の距離

端居(はしい)して夫も親しきもののうち  大石悦子

屠蘇散(とそさん)や夫は他人なので好き  池田澄子

 

 

◎疑似夫婦

薔薇園(そうびえん)一夫多妻(いっぷたさい)の場を思ふ  飯田蛇笏(   だこつ)

黒猿の黒き夫婦の日向ぼこ  三好達治

寄り添うて夫婦の如き海鼠(なまこ)かな  西村麒麟(   きりん)

 

以上です