ペアリング16 我らみな青き地球の春の塵 ハードエッジ

追記:石あれば/2019.7.23、半ば6句/2018.11.15、月涼し/2018.10.7、露けき2句/2018.9.28、その中(入替)/2018.6.19、手袋・深淵/2018.6.18
ペアリング16

 

◎塵や露や破片

我らみな青き地球の春のちり  ハードエッジ

月涼しわれら地球の破片なるも  池田瑠那  るな

忘年ぼうねんや身ほとりのものすべて塵  桂信子

石ころも露けきものの一つかな  高濱虚子

われもまた露けきもののひとつにて  森澄雄

 

◎抱かれて

母に抱かれてわれまつさきにさえずれり  八田木枯はった こがらし

十五歳抱かれて花粉吹き散らす  寺山修司

 

 

◎波音

波音の東海道や初燕はつつばめ  ハードエッジ

波音の由比ゆいヶ浜より初電車  高濱虚子たかはま きょし

 

 

◎障害物

スリッパをえかねてゐる仔猫かな  高濱虚子

つゆの玉ありたぢたぢとなりにけり  川端茅舎ぼうしゃ

石あれば左右に割るる蟻の列  利普苑りーふぇんるな

蟻の列磁石じしゃくを置けば曲りけり  ハードエッジ

 

 

◎ゆっくり、じっくり

日の歩みせかずあわてずふきとう  鷹羽狩行たかは しゅぎょう

油壓ゆあつもて日月あがる松のしん  中原道夫

 

 

◎半分

三月へ急ぐ二月のはやなかば  ハードエッジ

解けてまた氷る二月のはや半ば  ハードエッジ

降りつづく弥生やよい半ばとなりにけり  高濱虚子

桜餅草餅春も半かな  正岡子規

卓上たくじょう日記いま真二つ半夏生はんげしょう  鈴木榮子

夏休みも半ばの雨となりにけり  安住敦あずみ あつし

天の川今年も半ばすぎしかな  久保田万太郎

雪達磨ゆきだるま二十世紀も半ば過ぎ  上野泰

 

◎行くものと光

行く秋や朝を照らせる常夜灯じょうやとう  岡田一実

ゆく年が今ゆふやけてゐるところ  ハードエッジ

 

 

◎浮遊物

深淵しんえんに浮いて平たき蛙かな  岸本尚毅きしもと なおき

冬河に新聞全紙ぜんしひたり浮く  山口誓子やまぐち せいし

ただよへる手袋のある運河うんがかな  高野素十たかの すじゅう

噴水ふんすい葉牡丹はぼたんちぎれ浮いてをり  岸本尚毅

 

 

◎その中に

その中にちいさき神やつぼすみれ  高濱虚子

その中に紅葉もみじの黄なる明るけれ  高濱年尾   としお

その中に眠るものあり雪ま白  ハードエッジ

その中に美貌びぼうの枯木ありにけり  ハードエッジ

 

 

◎集るもの

日本がここに集る初詣はつもうで  山口誓子

各地より我名あつまる年賀状  ハードエッジ

 

 

以上です