追記:墓ぬくし/2021.1.26、夏料理/2020.1.20、雛師/2020.1.20、虫の籠/2019.11.14、命惜め/2019.10.17、水の傷み/2019.3.26、月の柱/2019.1.9、梅雨の重み/2018.9.8、焼いも・石鹸玉・囀り/2018.9.4、初鴉/2018.6.18、削除:1ペア/2018.6.18
プラグイン「Simple Ruby 3.0」を使用して
振仮名を、
行末カッコや別行の注釈から、
直付けのルビに変更してみました
入力作業が若干楽になりました
将来は、「目次」機能のように、
ルビもユーザー自身で、
オン/オフ出来るといいんですが、、、
◎ペアリング13
◎痛み
目を入るるとき痛からん雛の顔 長谷川櫂
※雛=おひな様
その時、制作者は、
筆入るる目を細うして雛師かな 森川暁水
痛さうに仏彫らるる冬の月 松野苑子
こほらむと水に傷みの走るなり 南うみを
◎長命令
長生きをせよと言はれて日永臥す 村越化石
長生きをせよといはるゝ蚊遣かな 久保田万太郎
長生をせよといはれて紅葉見る 星野立子
賀状みな命惜めと諭しをり 岡本眸
◎立地条件
墓ぬくしはや住み馴れて在すごと 岡本眸
墓に座す眺めよろしき春の海 岡田一実
死後も日向たのしむ墓か蜜柑山 篠田悌二郎
◎なれるかな
楽器になる板は幸福花は過ぎつ 田川飛旅子
雪催ふ琴になる木となれぬ木と 神尾久美子
窓越しに騒ぐ聖樹となれぬ木々 片山由美子
◎長く、遠く、向うへ
植ゑし田のさざ波遠くゆくが見ゆ 岸本尚毅
一列に食卓長く夏料理 星野立子
日当りて向ふへ長し鳴子縄 高野素十
→鳴子/wiki
遠く行く声や焼いも焼いもと 岸本尚毅
句にもフェードアウトがかかっているような、、、
定型なればこその可笑しさ
岸本さんの初期作品でないところも興味深い
ばらばらに飛んで向ふへ初鴉 高野素十
◎質量
光にも微かな重み石鹸玉 ハードエッジ
囀の降つてくるてふ重さあり 後藤比奈夫
抱く吾子も梅雨の重みといふべしや 飯田龍太
摘みためて石の重みや梅の籠 長谷川櫂
歳月の重みを月の柱かな ハードエッジ
風よりもわづかに重き蜻蛉かな 正木ゆう子
鳴きだして重くなりたる虫の籠 村上喜代子
まだ水の重みの紙を漉き重ね 今瀬剛一
半分は泥の重みや若菜籠 正岡子規
重みでない若菜:
若菜摘み重ねて籠の透かぬまで 鷹羽狩行
◎十百千万
四万六千日の暑さとはなりにけり 久保田万太郎
→四万六千日/コトバンク
→四万六千日/GGL画像
鉄塔の二百十日の高さかな 村田篠
→二百十日/wiki
◎船の灯火
渦潮や灯にまみれたる納涼船 川崎展宏
灯の函の豪華客船クリスマス 鷹羽狩行
◎新しきは
而うして蝿叩さへ新しき 高濱虚子
何も彼も水仙の水も新しき 正岡子規
以上です
参考:振仮名の入力画面/プラグイン「Simple Ruby 3.0」
振仮名の囲み記号は、
青空文庫のルビ記法と同じ《》←二重山括弧
漢字の末尾だけに振りたい時は、上記のように、
区切りに縦線「|」を入れる(サイトでは縦線は表示されない)
空白でも類似のことは出来るが空白が残ってしまう
石川五右衛門の縦線なし=石川五右衛門
石川五右衛門の縦線区切り=石川五右衛門
石川五右衛門の空白区切り=石川 五右衛門
また、
ルビ自体は平仮名、片仮名だけでなく、
漢字やアルファベットも可能なので、
上流階級や、
上流階級の他に、
上流階級や、
上流階級みたいなことも出来るが、
逆に、
ルビを付ける文字は漢字以外不可なので、
ハイソサエティ《上流階級》や、
High Society《上流階級》は括弧のままで、ルビにはならない
無論、
タグとやらを、チョチョッと書けば、
そういう事も可能だが、それは私の守備範囲外
以上、楽屋話でした
プラグイン作者:江嵜追風(Ezaki Oikaze)さんに感謝 m(_ _)m
作者サイト:TEXST.NET