NHK俳句 2024 飛んで来し雪合戦の寒椿

NHK俳句 2024
落選作

2年連続の全没となりました (>_<)

◎葉書俳句

◎テキスト

梅の香や人に吸はれて少し減る ハードエッジ

吸はれ:
しやぼん玉触れたる土に吸はれけり 村上鞆彦
吸はれたる苔よりさらに滴れる 三村純也
ソーダ水深きところを吸はれをる ハードエッジ
夜濯の最後の水の吸はれ消ゆ ハードエッジ
子が泣けばマスクに吸はれ行く涙 ハードエッジ

天に地に花に人にと囀るよ ハードエッジ

天に/熟語でない天:
牡丹雪天に戻るもあるごとし 阿波野青畝
石鹸玉天にも地にも触れず消ゆ ハードエッジ
凧の糸天には見えず指に見ゆ 山口誓子
つんつんと天につつかへ凧 ハードエッジ
和布刈竿天につかへんばかりなり 長谷川櫂
天に雲雀人間海にあそぶ日ぞ 小林一茶
落つるなり天に向つて揚雲雀 夏目漱石

ぬれ色に地は安らぎて天に虹 ハードエッジ
夕立の天に捧げる観覧車 ハードエッジ
梅雨ごもり壺中の天にあるごとし 鷹羽狩行
天に代りて日焼児の尻をぶつ 楠節子
地に蝸牛天に銀漢渦巻ける ハードエッジ
山百合の天に近きを折り呉るる 櫛原希伊子

秋深し天に流るる川もまた ハードエッジ
追はるること天にもありや星流る 大野林火
踊りけり天に近づくすべもなく 藺草慶子
蓑虫や天に昇らず地に墜ちず 村越化石
大原女の天に差し出す草の花 中原道夫
柿紅葉地に敷き天に柿赤し 松本たかし

石鹸は滑りオリオン座は天に 正木ゆう子
天に星地に反吐クリスマス前夜 西島麦南
枯木立天にイカロス・ダイダロス ハードエッジ

手作業の量産型の石鹸玉 ハードエッジ

作業:
作業着に血液型を書く四月 箱森裕美
雪解川ゆたかに深夜作業の灯 柴田白葉女
作業着も作務衣も励む息白く ハードエッジ
宇宙船船外作業着膨れて ハードエッジ
監督は手袋作業の人軍手 ハードエッジ
作業衣の朝は重たし寒雀 米澤吾亦紅

これはもう春セーターの色としか ハードエッジ

これはもう:
これはもう裸といへる水着かな 大野朱香
これはもう青天井の暑さかな ハードエッジ

卒業につまらぬジョークばかり言ふ ハードエッジ

ばかり言:
旅立の事ばかりいふあつさ哉 正岡子規
泳ぎ来て空青きことばかり言ふ 明隅礼子

大いに泣いて思ひ出とせよ卒業子 ハードエッジ

卒業+泣:
なんとよく泣くよ今年の卒業子 森田峠
卒業子ならびて泣くに教師笑む 森田峠
啜り泣く卒業式のスピーカー 津野利行
卒業の戯れあひながら泣きながら 杉原祐之
遠き日の共に泣きたる卒業歌 原田和子
卒業歌おくれ唄ふは泣き居らむ 田島秩父

菜の花の西も東も雨の中 ハードエッジ

本歌取り:
菜の花や月は東に日は西に 与謝蕪村

西も東も:
酒蔵の西も東も野火煙 山田弘子
おろおろと西も東もさくらかな 鳥居美智子
らちもねえ西も東もおほつごもり 筑紫磐井
七種や西も東も雪の山 大峯あきら

菜の花の中に園児の帽子見ゆ ハードエッジ

園児:
園児来ぬ日よふらここの淋しき日 後藤比奈夫
遠足の園児と聞けばそれだけで ハードエッジ
入園児母の刺繍にうづめられ 福永耕二

もどかしき園児の玉入れ運動会 高澤良一

赤鬼が好きな園児や鬼は外 ハードエッジ
園児の列大き枯葉を持ち持たされ ハードエッジ

鮎を焼くけむり銀座のネオン街 ハードエッジ

焼く煙:
山を焼く煙の中や帰る雁 正岡子規
雪月花ときに魚焼く煙かな 柿本多映

肉を焼く煙に噎せて夏の月 ハードエッジ
毛虫焼く煙だらけとなりにけり 鈴木花蓑

肉を焼く煙あがりぬ秋の山 長谷川櫂
秋刀魚焼く煙の中の妻を見に 山口誓子
秋刀魚焼く煙の秋となりにけり ハードエッジ
秋刀魚焼く煙時々小雨かな ハードエッジ
飯を炊く湯気と秋刀魚を焼く煙 ハードエッジ

人を焼く煙立ちゐて山眠る 日野草城

レジ横に刎ねし穴子の頭売る ハードエッジ

レジ:
春宵や地下一階のレジ係 ハードエッジ
冷房とレジスターとが同じ色 山口優夢
進むレジ進まぬレジや葱を手に ハードエッジ
がちゃちゃんと大つごもりのレジの音 高澤良一
見つつ待つレジの他人の年用意 岡田一実
日記手にレジ待つ人や我もまた ハードエッジ

ふる雨に水温変る目高かな ハードエッジ

目高かな:
枯芦に春風吹けば目高かな 正岡子規
睡蓮の朽葉の上の目高かな 星野立子
すぐ先を目ざしておよぐ目高かな 阿部青鞋

音がして青大将のどたと落つ ハードエッジ

音がして:
春雨の音がしてくる楽しさよ 山口青邨
音がして火花は空へ花篝 ハードエッジ
国中の時計の音がして夕立 対馬康子
さまざまの音がして来て昼寝覚む 右城暮石
音がして蟋蟀のゐる畳かな 岩田由美

するすると蛇の道を行く蛇長し ハードエッジ

成句入

蛇+長:
涅槃図の象の鼻ほど蛇長し ハードエッジ
長き長き冬のトンネル蛇出づる ハードエッジ

全長のさだまりて蛇すすむなり 山口誓子
かの蛇の長さ示すに腕足らぬ 池田澄子
蛇怖くては校長の勤まらず 後藤比奈夫
長き長き数秒蛇をやり過ごす 林翔
胴長きゆえに轢かれし蛇ありぬ 五十嵐研三
蛇はきらい臍の緒よりも長いから 野田月子
蟻もまた長蛇の列と言ふべしや ハードエッジ
蛇長くなかなか細くならざりし ハードエッジ
をかしさや蛇の卵の細長き ハードエッジ
貌を先頭にして蛇長し ハードエッジ
全長を更に伸ばして蛇の舌 ハードエッジ

黒髪の蛇ともならで夜長かな 日野草城
長き夜の蛙の融ける蛇の腹 ハードエッジ
蛇のごと長く伸びたり残暑の尾 ハードエッジ

尻取りの蛇は美人を誘へり ハードエッジ

美人:
春雨に大欠(あくび)する美人哉 小林一茶
行かんとして雁飛び戻る美人哉 正岡子規
菫咲川をとび越す美人哉 小林一茶

団扇絵の美人片手に夕涼み ハードエッジ
美人絵の団扇持ちたる老師かな 高濱虚子
美人の湯出てしばらくを裸なり 太田うさぎ
青梅に眉あつめたる美人かな 与謝蕪村

風邪引の鼻のつまりし美人かな 高濱虚子

美人画の顔にもメモや古暦 今井風狂子

元日や雨に美人の高鼾 大島蓼太

骸骨やこれも美人のなれの果 夏目漱石

万緑の地下に土食ふ蚯蚓かな ハードエッジ

蚯蚓かな:
伸びることうれしき春の蚯蚓かな 南うみを
後悔の干涸らびてをる蚯蚓かな 佐藤郁良
刈りあとの草に紛るる蚯蚓かな 鈴木章和
水中に目高地中に蚯蚓かな ハードエッジ
嬉々として黄泉路に鳴ける蚯蚓かな ハードエッジ

思ひ出すこの草笛の草の味 ハードエッジ

思ひ出す:
忘れては思ひ出す名の暖かし ハードエッジ
思ひ出すは古白と申す春の人 夏目漱石
春水を見て橋の名を思ひ出す 後藤比奈夫
さまざまのこと思ひ出す桜かな 松尾芭蕉

思ひ出すどこの泉といふことなく 加倉井秋を
思ひ出すには泉が大き過ぎる 加倉井秋を
水打つて旧町名を思ひ出す 櫂未知子
田掻牛うなづき思ひ出す如く 石川桂郎
この家のシャワーの癖を思ひ出す 小池康生

行き過ぎて思ひ出す人秋の暮 中村汀女
思ひ出すことの楽しき夜長かな ハードエッジ
秋草や思ひ出すべく詩はありぬ 仲村青彦

思ひ出す冬日はいつもこのあたり 若杉朋哉
湯冷めして古き歌など思ひ出す 片山由美子
冬の木の香に老人を思ひ出す 飯田龍太

元旦のこと思ひ出す七日かな ハードエッジ

飽き足らず草笛の子の歩き出す ハードエッジ

草笛の子:
草笛の子や吾を見て又吹ける 星野立子
草笛の子が近づいて遠くにも 稲畑汀子

プールとは水を注ぎ足し注ぎ足して ハードエッジ

注ぎ足:
氷鳴る麦茶注ぎ足しくるるとき 小川軽舟
注ぎ足して氷溶け出す麦茶かな 中本真人
帰らんとすれば麦茶を注ぎ足され 鶴岡加苗
酒すこし注ぎ足して読む年賀状 藤本秀峰

もう一度午後のプールに来たといふ ハードエッジ

もう一度:
もう一度子猫に生れ会ひに来よ ハードエッジ
もう一度この黴臭き部屋を嗅ぐ ハードエッジ
もう一度呼ばれて帰る秋夕焼 二村典子
もう一度神輿のとほる秋日和 柏柳明子
台風の天気予報をもう一度 ハードエッジ

歳月の吹き抜けゆくや墓地涼し ハードエッジ

吹き抜:
吹き抜けのジャングルジムに花吹雪 ハードエッジ

籠枕そを山風の吹き抜けて 飴山實
吹き抜ける風の自在に海の家 船坂ちか子

木枯の吹き抜けゆくや観覧車 ハードエッジ
豪華客船その吹き抜けに聖樹立て ハードエッジ

吹き抜けの向ふに富士や年の市 ハードエッジ

吹き抜けのロビーに待てば淑気かな 松本てふこ

お供への桃を生者が分つなり ハードエッジ

生者:
春暁の死者も生者も横たはる 小池康生

死者は白生者は黒を着て晩夏 斉田仁
扇風機ひとつの風に死者生者 今瀬剛一

またひとり生者の抜ける踊の輪 川名将義
生者には暑し八月十五日 ハードエッジ
電車には都の生者盂蘭盆会 ハードエッジ
流燈や生者は橋を引き返し 杉良介
いくたりか生者と遭ひぬ墓参り 上田五千石
迎火を焚けば生者の寄りきたる 大串章

死者生者共にかじかみ合掌す 西東三鬼

死者も聞け生者も聞けと除夜の鐘 相生垣瓜人

秋茄子の小さく軽く硬くかな ハードエッジ

小+軽:
小包の軽さよ出でゝ来し若布 星野立子
ことと置く軽くて小さき古茶の缶 ハードエッジ
小包の大きく軽く夏燕 正木ゆう子
旅鞄小さく軽し秋の蝶 阿部みどり女

夜食まであと100kmの運転手 ハードエッジ

運転:
教官も乗つて四月の運転手 ハードエッジ
菜の花やバス待つバスの運転手 汕としこ

梅雨激しダンプは運転台高し ハードエッジ
指差呼称して半袖の運転手 ハードエッジ

長き夜の夜行列車の運転手 ハードエッジ
運転に光る計器や秋の雨 斉藤志歩
鳳仙花弾け運転手は君だ ハードエッジ

折返し運転にして初電車 加藤静夫

食ふ虫も食はるる虫も秋の闇 ハードエッジ

食ふ虫:
炎天に蓼食ふ虫の機嫌かな 小林一茶
薔薇を食ふ虫に毒盛る巴里祭 櫛原希伊子
キャベツ食ふ虫その穴をくぐりゆく 斉藤志歩
食ふ虫に落葉の味は如何ならむ ハードエッジ

庭掃けば命尽きたる虫いくつ ハードエッジ

庭掃:
惜春の風強し庭掃けど掃けど 星野立子
庭掃きて雪を忘るる帚かな 松尾芭蕉
鶯の下に庭掃く男かな 正岡子規
鶯や庭掃く僧の青つむり 河野静雲

帰省午後庭掃きはじむすぐをへぬ 藤田哲史
庭掃けばまだ新しき蟬の穴 ハードエッジ

こぼれ萩してゐる内は庭掃かず 池内たけし

庭掃除して梅椿実朝忌 星野立子
紅葉散りつくすまで庭掃かず置く 松尾緑富

極月や無住寺の庭掃かれけり 中村光声

高く飛ぶ空気の味や渡り鳥 ハードエッジ

高く飛:
高く飛ぶものが遠くへ山笑ふ ハードエッジ
蝶高く飛ぶや隣へ隣より 会津八一
蜻蛉の高く飛びをり夕立晴 星野立子
高く飛ぶものはゆつくり初御空 ハードエッジ
空高く飛んで機長の初仕事 ハードエッジ
高く飛ぶ鳥の翼や初日の出 ハードエッジ

毬栗がいがいが伸ばす月夜かな ハードエッジ

毬栗:
春は雲丹秋は毬栗とげ長し ハードエッジ
毬栗の浮き足立てる地面かな 上野泰
毬栗を入れし袋をおそるおそる 正木ゆう子

毬栗に毬栗落る痛さかな ハードエッジ

痛さかな:
あかぎれのさらに破るる痛さかな ハードエッジ

羊羹と栗の出会ひを祝福す ハードエッジ

祝福:
双蝶を祝福しつつ見送れり 相生垣瓜人
祝福の日に昇天の氷柱かな ハードエッジ
飛雪もて祝福さるる雪達磨 鷹羽狩行
乙女駈けて初電車得しを祝福す 石田波郷

両の手に栗より旨きものを割り ハードエッジ

両の手:
両の手に桃と桜や草の餅 松尾芭蕉
両の手に入るほどの尻天瓜粉 土生重次
両の手を父母に与へて七五三 ハードエッジ

木枯にによきによきビルの林立す ハードエッジ

によきによき:
によきによきと松の緑の立てけり 正岡子規
緑陰や足によきによきと娘たち 清水基吉
梅雨茸のによきによき生ゆる夜中かな ハードエッジ

木枯や家に門、ドア、窓、雨戸 ハードエッジ

門と窓:
船窓に窺るや母郷の虹の門 角川源義
門番の窓にわき出る蚊遣哉 正岡子規

白息にレインコートの真つ赤なり ハードエッジ

レインコート:
買ひ立てのレインコート着て春の雨 吉屋信子
春の服レインコートに透きとほる ハードエッジ
梅雨寒のレインコートの警備員 ハードエッジ
夜学生レインコートを着て来る ハードエッジ

白息を知らざる国に降り立ちぬ ハードエッジ

知らざる:
さからふを知らざる雛を納めけり 大木あまり
黒き故疲れ知らざる蟻出初む 右城暮石
まだ昨日を知らざる白さ花辛夷 鎌倉佐弓
窓眩し土を知らざるヒヤシンス 神野紗希
山奥に海を知らざる山桜 ハードエッジ

衣更へて妻の知らざる燈に遊ぶ 鈴木鷹夫
まだ鯖を知らざる若き柿の葉は ハードエッジ

この道しか知らざる妻の盆の路 能村登四郎
白も黄も春を知らざる秋の蝶 ハードエッジ

煮凝や今に知らざる妻の齢 森川暁水

湯豆腐の昆布の贅は言はずおく ハードエッジ

贅を尽:
花篝火花に贅を尽したる ハードエッジ
はじめから贅を尽くして囀れる 鷹羽狩行
花に贅落花に贅を尽したる 後藤比奈夫
一片の落花に贅を尽したる ハードエッジ
素麺の食後に贅を尽したる ハードエッジ
二度寝して昼寝の贅を尽しけり ハードエッジ

星も木も羊も歌ふ聖夜劇 ハードエッジ

星+木/枯木星は除外:
またたきて枯木の中の星は春 松本たかし
満天に星と敵機や木の芽萌ゆ 加藤楸邨

旱星流木は山忘れざる 大庭紫逢

どの木にも梢のありぬ星月夜 櫛原希伊子
彦星のにこにこ見ゆる木間哉 小林一茶

木枯に星の布石はぴしぴしと 上田五千石
語る星なければ雪に眠る木々 吉村ひさ志
枯木らの贔屓の星の出そろへる 藤田湘子
裸木の電飾いくつ星に足す 鱒澤行人

救急隊食べ損ねたる聖菓かな ハードエッジ

救急車:
沈丁や路地いつぱいの救急車 佐藤郁良

水平の妻を夏暁の救急車 鈴木鷹夫
夕焼や遠くかすかに救急車 深見けん二

着船を待つ救急車波止残暑 大橋敦子

消防車救急車パトカー散乱毛布の上 今井聖

救急車左右に分るる師走かな ハードエッジ
年越蕎麦待てばしきりに救急車 水原秋櫻子

新年

高画質高解像度初鏡 ハードエッジ

手を当てて冷たかりけり初鏡 ハードエッジ

手を当:
手を当てて茅の輪に熱のありにけり 相子智恵
手を当てて髪のあつさよ秋桜 ハードエッジ

飛んで来し雪合戦の寒椿 ハードエッジ

飛んで来:
白梅に藁屋の飛んで来し如く 大串章

飛んで来て羽をたゝめば天道虫 本郷得象

飛んで来る物恐ろしき野分かな 高濱虚子
鼻先に尻飛んで来る宮相撲 都築まとむ
空澄めば飛んで来て咲くよ曼珠沙華 及川貞

くさめ児に母来る祖母が飛んで来る 大野伊都子
飛んで来て鐘にぶつかる木の葉かな 岸本尚毅

待ちかぬる子に「お正月」飛んで来よ 中村明子

 

◎初案40句

多産型量産型の石鹸玉 ハードエッジ
見るからに春セーターと言ふ色に ハードエッジ
よく泣いて思ひ出とせよ卒業子 ハードエッジ
卒業やつまらぬジョークにも涙 ハードエッジ
空に木に花に人にと囀れり ハードエッジ

梅の香の人に吸はれて少し減る ハードエッジ
菜の花の西も東も雨の中 ハードエッジ
菜の花の中に園児の帽子見ゆ ハードエッジ
歳月の吹き抜けてゆく墓涼し ハードエッジ
思ひ出すこの草笛の草の味 ハードエッジ

飽き足らず草笛の子の歩き出す ハードエッジ
もう一度午後のプールに来たといふ ハードエッジ
少しづつ今日の水足すプールかな ハードエッジ
レジ横に穴子の頭売つてをる ハードエッジ
鮎を焼く東京の地下が暮れ ハードエッジ

蛇のびは美人のびには拘らず ハードエッジ
爽やかに蛇の道を通る蛇 ハードエッジ
地に落ちて蛇の受け身の鈍き音 ハードエッジ
ふる雨に水温変る目高かな ハードエッジ
万緑の中にヘアピンカーブあり ハードエッジ

夜食まであと100kmの運転手ドライバー ハードエッジ
食ふ虫も食はるる虫も秋の闇 ハードエッジ
庭掃けば命尽きたる虫いくつ ハードエッジ
高空の空気の味や渡り鳥 ハードエッジ
供へたる桃を生者が分つなり ハードエッジ

秋茄子の小さく硬く軽くかな ハードエッジ
羊羹を切れば栗の黄あらはるる ハードエッジ
毬栗のいがいが伸びる月夜かな ハードエッジ
落栗に落栗落る痛さかな ハードエッジ
両の手に栗より旨きものを割り ハードエッジ

木枯や家に門、ドア、窓、雨戸 ハードエッジ
木枯にによきによきビルの林立す ハードエッジ
白息を知らざる国に降り立ちぬ ハードエッジ
白息を吐きつ真つ赤なレインコート ハードエッジ
湯豆腐に贅を尽して目に見えず ハードエッジ

救急隊食べ損ねたる聖菓かな ハードエッジ
木も星も羊も歌ふ聖夜劇 ハードエッジ
飛んで来し雪合戦の寒椿 ハードエッジ
手を当てて冷たかりける初鏡 ハードエッジ
そのままの解像度なり初鏡 ハードエッジ

◎推敲句一覧/pdf

全139句/3枚

NHK俳句 2024 推敲句一覧

◎A4推敲 原稿/pdf

◎A4推敲 加筆/pdf

 

◎葉書俳句表側

◎データベース画面/桐v10

 

◎選者の先生方とご担当

堀田季何先生:囀り、石鹸玉、蛇、万緑、プール、栗、木枯、湯豆腐、寒椿

西山睦先生:春セーター、卒業、目高、草笛、秋茄子、虫、クリスマス、初鏡

木暮陶句郎先生:梅、菜の花、鮎、穴子、涼し、桃、夜食、渡り鳥、白息

ご鞭撻、感謝に堪えません

◎落選葉書一覧リンク

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以上です