夏 【若葉】 老木の自ら励む若葉かな

全然堂歳時記 夏の部
【若葉】わかば

全然堂歳時記=現在、本号を含め81記事=春夏秋冬–年末年始=29-12-17-16–3-4
/2023.7.7

◎葉書俳句

◎テキスト

若葉とは日に透きとほる薄みどり ハードエッジ
青春の光と影と若葉風 ハードエッジ
若葉して光合成の出番なり ハードエッジ
若葉していよよ小枝のゆれ止まず ハードエッジ
鳥の餌のこれつぽつちよ朝若葉 ハードエッジ
週明けの駅前若葉まぶしけれ ハードエッジ
良き風と若葉の道を共にして ハードエッジ
若葉して早も摘まるる茶の木かな ハードエッジ
黒き枝も見えて若葉の木なりけり ハードエッジ
若葉して滝の飛沫を弾くなり ハードエッジ
若葉して水の音さへ城下町 ハードエッジ
郊外の若葉の町の古本屋 ハードエッジ
ぶらんこに子らを遊ばす若葉かな ハードエッジ
牛鳴くや若葉の風に首を伸べ ハードエッジ
老木の自ら励む若葉かな ハードエッジ
ひと雨に歩道の濡るる若葉かな ハードエッジ
青空も見えて若葉の雨宿り ハードエッジ
本棚を見てゐて飽かず若葉の夜 ハードエッジ
石鹸を撫でては減らす若葉の夜 ハードエッジ
既に花終へし木もある若葉かな ハードエッジ

◎推敲過程/テキスト/pdf

全2枚/134句

全然堂歳時記 夏 【若葉】 テキスト推敲

◎推敲過程/A4印刷+手書き/pdf

全3枚

全然堂歳時記 夏 【若葉】 A4推敲

◎推敲過程/葉書俳句+手書き推敲/pdf

葉書俳句推敲前 全8枚

全然堂歳時記 夏 【若葉】 葉書推敲

葉書俳句推敲後 全8枚

全然堂歳時記 夏 【若葉】 葉書推敲 加筆

◎葉書俳句表側

◎データベース画面/桐v10

◎若葉秀句

このあたり焼かれし草の若葉かな 青木月斗
浅間山煙の中に若葉かな 与謝蕪村
汽車過ぎて烟うづまく若葉かな 正岡子規
消炭の庇にかわく若葉かな 小林一茶
寂しさや若葉にそゝぐ昼の雨 日野草城
みな若葉黒きは雨の梅の幹 永井龍男
まだ風の怖さを知らぬ若葉かな 保坂リエ
をちこちに滝の音聞く若葉かな 与謝蕪村
不二ひとつうづみ残して若葉かな 与謝蕪村
切り抜きし書評小さき若葉かな 小川軽舟
若葉して籠りがちなる書斎かな 夏目漱石
若葉して御目の雫ぬぐはばや 松尾芭蕉
お茶の間に集りやすし庭若葉 星野立子
ハートダイヤスペードクラブみな若葉 小久保佳世子
何の木も彼の木もなしに若葉かな 正岡子規
町いまが一番きれい若葉風 黒川悦子
若葉して城を高きへ押し上ぐる 鷹羽狩行
隣さへ若葉の奥となりにけり 正岡子規
ざぶざぶと白壁洗ふ若葉かな 小林一茶
わか葉して親と子疎き雀かな 高井几董
どの鹿も鼻の冷たき若葉かな ふけとしこ
花さかぬ木に春来る若葉かな 正岡子規

以上です