全然堂歳時記 冬の部
【クリスマス3】
全然堂歳時記=現在、本号を含め65記事=春夏秋冬–年末年始=21-9-17-15–2-1
/2022.12.25
子季語:サンタクロース、降誕祭、聖夜、聖樹(クリスマスツリー)、聖菓(クリスマスケーキ)、聖歌、ホワイトクリスマス
目次
◎葉書俳句
◎テキスト
祈りとは聖樹の深き緑色 ハードエッジ
枯木にも電飾の綺羅クリスマス ハードエッジ
光りつつ風に抗ふ聖樹かな ハードエッジ
抗ふ:
北風にあらがふことを敢へてせじ 富安風生
待つ人に後光の如く聖樹立つ ハードエッジ
先行句:
人を待つ人に囲まれゆく聖樹 鶴岡加苗
背の高いサンタクロース雪を来る ハードエッジ
恋人がくれば聖樹をあとにして ハードエッジ
ウインドの中にサンタゐ外にもゐ ハードエッジ
紅白に着膨れてゐるサンタこそ ハードエッジ
三角のサンタの帽子折れて垂れ ハードエッジ
肉屋の子にもパン屋の子にもクリスマス ハードエッジ
躓いて吾子も聖菓も泣き崩れ ハードエッジ
切り分けて尖るケーキやクリスマス ハードエッジ
過去現在未来とクリスマスイブと ハードエッジ
クリスマスイブ居酒屋のアルバイト ハードエッジ
地下街を抜けて聖夜の雪の道 ハードエッジ
湯たんぽも聖夜の幸と言ふべかり ハードエッジ
真夜中のショーウインドやクリスマス ハードエッジ
歳時記の次のページもクリスマス ハードエッジ
久里寿満寿三太九郎の富礼前途 ハードエッジ
クリスマスケーキの箱のその後とは ハードエッジ
◎推敲過程/テキスト/pdf
全2枚/108句
全然堂歳時記 冬 【クリスマス3】テキスト推敲◎推敲過程/A4印刷+手書き/pdf
略
◎推敲過程/葉書印刷+手書き/pdf
葉書全6枚/A4-2枚
全然堂歳時記 冬 【クリスマス3】葉書推敲◎葉書俳句表側
◎データベース画面/桐v10
◎クリスマス秀句
眠る子をベッドへはこぶクリスマス 鶴岡加苗
この出逢ひこそクリスマスプレゼント 稲畑汀子
子供等に歳聞かれけりクリスマス 寺田寅彦
クリスマス「君と結婚していたら」 堀井春一郎
神父老い信者われ老いクリスマス 景山筍吉
ナイフなほ聖菓の中に動きをり 山口波津女
聖菓剪るゆつくり底に刃が達し 橋本美代子
聖夜饒舌闇をこわがる子のように 対馬康子
暗転に星の子が泣く聖夜劇 戸田春月
刻かけて海を来る闇クリスマス 藤田湘子
闇のみが無垢のくらさや降誕祭 猿橋統流子
灯の函の豪華客船クリスマス 鷹羽狩行
燭の火の根元の青きクリスマス 秋元不死男
聖夜待つ予報の雨の雪になれ 西村和子
降誕祭町にふる雪わが家にも 安住敦
柔かき海の半球クリスマス 三橋敏雄
降誕祭終りし綺羅を掃きあつめ 福永耕二
聖夜てんでんに『第九』の音合せ 鷹羽狩行
聖夜貧しとも知れる限りを子らうたひ 茂里正治
マッチ売る少女の点けし聖樹かも ふけとしこ
聖菓切るためにサンタをつまみ出す 松浦敬親
人を待つ人に囲まれゆく聖樹 鶴岡加苗
聖夜劇終へし天使が母探す 遠藤若狭男
鎖買はむと売る髪持たず降誕祭 鈴木榮子
ましろなる神父の髯やクリスマス 富安風生
サンタクロース大きな足を脱いでゐる 大石雄鬼
ウインドのハムにもリボンクリスマス 西村和子
下駄箱に母と子の靴聖夜劇 下山和美
コンテナは積木のようにクリスマス 石島うさぎ
点滴の瓶にリボンや降誕祭 原田青児
亜米利加が眩しき頃のクリスマス 鎌田保子
クリスマス地下に京橋日本橋 鷹羽狩行
東京をあるいてメリークリスマス 今井杏太郎
美容室せまくてクリスマスツリー 下田實花
舞台裏からも讃美歌聖夜劇 長田等
灯ともしてモデルハウスのクリスマス 森木史子
踏切に見上ぐる電車クリスマス 小川軽舟
ウインドに走る機関車クリスマス 津田伊紀子
地下駐車場にもクリスマスキャロル 山田弘子
◎未練句/補遺
日出づる国のホワイトクリスマス ハードエッジ
厳然と星に等級クリスマス ハードエッジ
二番星も三番星もクリスマス ハードエッジ
ブランコも電飾欲しきクリスマス ハードエッジ
配線は聖樹と同じ緑色 ハードエッジ
街灯にもリボン掛けたやクリスマス ハードエッジ
もろもろに雪折れもなく聖樹立つ ハードエッジ
板チョコの屋根にも雪やクリスマス ハードエッジ
白人の街黒人の町クリスマス ハードエッジ
労働者諸君へメリークリスマス ハードエッジ
大袋担ぐサンタも大黒も ハードエッジ
門松の如く門辺に聖樹立て ハードエッジ
ところにより交通情報クリスマス ハードエッジ
以上です