ペアリング44 ちぎり捨てあり山吹の花と葉と 波多野爽波

削除:1句、追記:松と桜5句

ペアリング44

 

◎勤労精神

かせぎ居り春の歌舞伎座(かぶきざ)たのしみに  伊藤たか子

働いて作りし花見衣(はなみごろも)かな  鈴木真砂女(   まさじょ)

顔見世(かおみせ)を見るため稼(かせ)ぎ溜(た)めしとか  高濱虚子(たかはま きょし)

 

 

◎早春の貝

春寒や貝のはなさぬ海の砂  いのうえかつこ

春寒や貝の中なる桜貝  松本たかし

如月(きさらぎ)や貝の中なる貝の肉  ハードエッジ

 

 

◎B面

B面は白紙卒業証書かな  ハードエッジ

旅終へてよりB面の夏休  黛(まゆずみ)まどか

 

 

◎東京望遠

なかなかに東京遠し雁供養(かりくよう)  齋藤玄(さいとう げん)

川青く東京遠きすみれかな  五所平之助(ごしょ へいのすけ)

東京も友も遠しや稲光(いなびかり)  石塚友二(   ともじ)

東京を遠しと思ふ落葉かな  涼野海音(すずの うみね)

東京は近くて遠し初芝居(はつしばい)  木原登

 

 

◎山吹混り

ちぎり捨てあり山吹(やまぶき)の花と葉と  波多野爽波(はたの そうは)

山吹のはなびらまざる花吹雪(はなふぶき)  京極杞陽(きょうごく きよう)

 

 

◎松と桜

松伐しあとの日なたや山桜  高井几董(   きとう)

松のあひに桜、桜のあひに松  正岡子規(  しき)

橋長く水青うして松桜  正岡子規

松をもて囲ひし谷の桜かな  夏目漱石(なつめ そうせき)

蒼古(そうこ)たる松のおもての花桜  日野草城(    そうじょう)

橋立の松の中なる桜かな  南うみを

松が枝は長く桜は枝垂れたる  ハードエッジ

青々と松と桜の涼しさよ  ハードエッジ

 

 

◎見るか見ないか

しあはせに目のあけられず花吹雪  鷹羽狩行(たかは しゅぎょう)

花吹雪泣きたくなれば目をつむり  福神規子

 

 

◎幹伝ふ

まつすぐに落花(らっか)一片幹つたふ  深見けん二

花ふぶきやみて一片幹つたふ  皆吉爽雨(みなよし そうう)

 

 

◎花の旅

花びらは箱根の山を越すつもり  ハードエッジ

花吹雪うねりて尾根を越えゆけり  矢島渚男(やじま なぎさお)

 

 

◎線路際

たんぽぽや線路へ掃きて厨口(くりやぐち)  岡本眸(     ひとみ)

線路まで伸びて夜なべの灯なりけり  菖蒲(しょうぶ)あや

 

以上です