開発素句報 2017-12 白粉の花の紅白種黒く

追記/2017.9.6-7-8-9-10-11

このところ、
PC不調で、
ブラウザはまだしも、
データベースが時折、数秒、
入力不能に陥ることあり
さて、どうなることやら、、、

と思っていたら、
やれやれ、
ワイヤレスKBは電池で動いている、
ということを忘れていました (^_^;;;

とはいえ、相変らず、
起動に3:20、かかる超速マシンです
(Core i3-6100、なのに、、、)

なお、
開発素句報は、
今月、9月末が、俳壇賞(30句)締切のため
次号の後は、しばしお休みします

 

さて、もう9月、
流石に、夏の句は出せませんが、
(1句出しましたけど)、
なかなか、秋の句が出来ず
比較的小振りな季語「白粉花」で、
肩慣らししました

「白粉花」の55DB収録句数は、
自作以外、100を超えるくらいです

白粉花の読みは、
「おしろいばな」、
もしくは、
「おしろい」で、
音数調整してください

6音か、4音なので、
(5音ではないので)
下五へ置くことが出来ず、
少々扱いにくい季語です

ウィキ、白粉花
GGL、白粉花の画像

 

◎白粉花の全体像の例句

おしろいの花の紅白はねちがひ  富安風生(ふうせい)
  一般の文章でよく見かけるのは、
  跳ね飛ばす、跳ね上がる、など
  跳ね違う、は独特です

 

おしろいがとりちらかしたやうに咲く  岡田史乃
  「取り散らかしておりますが、どうぞお上りください」
  というのが、
  「取り散らかす」の用例の大半ではないでしょうか

  あまりプラスイメージのない熟語を、
  華やかに転生させました

  白粉花が気取った花ではないだけに、
  なおさら、楽しい気分

  この句が報告された、
  「取り散らかす」用例管理本部では、
  今頃、
  お祭り騒ぎになっていることでしょう

  と、書いて、一眠り(昼寝)したら、、、
  ふと、こんな句が、
  おしろいの花のお祭り騒ぎかな
  天の賜物です
  岡田さんにも感謝
  (この句は次回の開発素句報2017-13、に正式掲載します)

  なお、
  俳句とは無関係ですが、
  こんなのエッセイもあるようです
  →新井素子『とり散らかしておりますが』/メタサーチ

 

白粉花火花を散らすやうに咲き  栢森定男(かやもり?)
  「火花」先取りされていました 残念

 

こういった秀句との正面対決は避け、
やや、ローカルに、
白粉花の種などで攻めてみました

 

 

◎開発素句報 2017-12 花の紅白

 

明日はもう市民プールの最終日
  只事だし、報告だし、、、これでいいのか?
  と、本人も思ってはいますが、
  なかなか、外せない
  市民プールの哀感か?

  実は、
  この句には元ネタがあります
  →2ページマンガ:note:茉莉花堂「この夏にさよなら」

  作中のアナウンスを再構成しました 感謝 m(_ _)m

 

渡来して白粉花の名を貰ふ
  ※渡来=とらい、貰ふ=もらう
  ウィキにある、
  「南アメリカ原産で江戸時代始めごろに渡来。」、
  から「渡来」を採用

  「英語ではFour o’clock、
  中国語では洗澡花(風呂に入る時間から)、
  煮飯花(夕飯の時間から)などと呼ばれる。」
  から、和名が独自なのに着目

  初案、
  渡来して白粉花と名付けられ
  頭が熟語なので、
  尻尾も熟語がよかったか?

 

白粉の花の紅白種黒く
  色から攻めてみました
  紅白だけでなく、
  黒い種まで加えたのが新味かと
  黄色はどうした?、、、は却下です

  ところで、
  数ミリの種でその種が露出する植物、
  って、どんなのがあるでしょう?

  しかも、
  白粉花の様に、花を咲かせつつ、、
  種も出来る植物、、、

  植物にはトンと弱いのですが、
  まあ、
  白粉花の一面は捉えられたのでは?

 

白粉花の種抓まんとして零す
  ※抓まん=つままん、零す=こぼす
  ほろりと落ちます

  先行句です
  抓むまでもなく、、、
  おしろいの何にもせぬに種零れ  佐々木六戈(ろっか)

  白粉花以外、各種「落ちこぼれ」俳句、
  触れてこぼれひとりこぼれて零余子かな  高野素十(すじゅう)
  ※零余子=むかご

  天道虫触れむとすれば落ちにけり  西宮舞

  ふれし手に葉をこぼれたる螢かな  上村占魚(せんぎょ)

  こぼさない螢もありました
  葉先より指に梳きとる螢かな  長谷川櫂(かい)
  ※梳きとる=すきとる

 

 

白粉花の種を零しつ咲き続く
  前後逆転バージョンも試作しました
  咲き続く白粉花や種こぼし
  オチのあった方がいいでしょうか?

  先行句です
  おしろいの種むすびつつこぼれつつ  佐々木六戈
  種は結ぶんですね、、、知らなかった (^_^;;;

 

掌に練るは白粉花の粉
  ※掌=てのひら、練る=ねる
  「花の種」か「花の粉」かで迷います

  子供の遊びです
  →ミックスじゅーちゅ:オシロイバナのお化粧遊び

 

天高くお稲荷さんに稲荷ずし
  ※稲荷=いなり
  稲荷大明神は元来、五穀豊穣を司る神
  ここでは、
  豊作のお供え物の言葉遊びです

  ならばいっそ、
  豊年のお稲荷さんに稲荷ずし
  これ、どうでしょう?
  ベタですが、いいかも、、、

 

 

◎推敲状況/データベース

 

◎推敲状況/プリント&手書

 

以上です
最後まで、ありがとうございました
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