追記:一部振仮名バグ修正/2019.10.5、剥ぐ/2018.2.13、迸る/2017.11.22、囃す/2017.9.29、踏む/2017.9.15、綻ぶ/2017.9.11
分割しました/2017.12.7
振仮名形式不統一、ご容赦
◎和語俳句、は行の「は」です
→「ひ」
→「ふ」
→「へ」
→「ほ」
◎剥ぐ=はぐ
→剥く=むく
春かなし下駄箱の名札みな剥がされ ハードエッジ
奈良の春十二神将剥げ尽せり 夏目漱石
夏草のすこし剥げたる土俵かな 京極杞陽
月の雲いとおもしろく剥げて行き 高濱年尾
鮟鱇の皮を引き剥ぐ軍手かな 中本真人
牡蠣剥くは身ぐるみ剥ぐに似たりけり 相生垣瓜人
大年や剥がれかかりて燕の巣 中田剛
◎育む=はぐくむ
骨が血をはぐくむ夜のさくらかな 藤田湘子
はぐくめる巣つばめ蝶の羽をこぼす 皆吉爽雨
枯れきつて育む命ありにけり 西宮舞
数ふるははぐくむに似て手毬唄 片山由美子
※手毬唄=てまりうた
◎励む=はげむ、励ます
受験子を励まし風邪をいたはらる 林翔(はやし・しょう)
山茶花がやよ励めよと紅こぼす ハードエッジ
※山茶花=さざんか
年の瀬や続く天気にはげまされ 星野立子
◎外す=はずす
舷梯をはづされ船の蛾となれり 鷹羽狩行(たかは・しゅぎょう)
※舷梯=げんてい(タラップ)、蛾=が
蟹の殻はづせば身にも突起あり 相生葉留実
※蟹の殻=かにのから、突起=とっき
所作すこしはづして踊り慣れてをり 福神規子
※所作=しょさ
外したる古暦なり一礼す 山田みづえ
※古暦=ふるごよみ
◎弾む=はずむ
なきがらに投げたる菊の弾みけり 岸本尚毅
寒の字のとれて雀のよく弾み 横井理恵
寒雀見てよ見てよとみな弾む ハードエッジ
手毬唄路地のでこぼこもて弾み 行方克巳
※手毬唄=てまりうた
◎憚る=はばかる
大いなる身をはばからず寝釈迦かな 長谷川櫂
※寝釈迦=ねしゃか
枯野晴布団の色をはばからず 鳥居おさむ
◎省く=はぶく
省くもの影さへ省き枯木立つ 福永耕二
◎侍る=はべる
枯山に未だ枯れぬ川侍りけり 能村登四郎
熱燗に侍りし妻の二十年 瀧澤伊代次
※熱燗=あつかん
冬籠花鳥風月侍らしめ 上野泰(やすし)
※冬籠=ふゆごもり、花鳥風月=かちょうふうげつ
◎食む=はむ
かりかりと蟷螂蜂の貌を食む 山口誓子(せいし)
※蟷螂=とうろう=カマキリ、蜂=はち、貌=かお
無花果を食む波斯の雨を呑む 中町とおと
※無花果=いちじく、波斯=ぺるしあ
◎囃す=はやす
cf.囀る=さえずる(季語)
レガッタの母校を囃し相識らず 今戸光子
百千鳥雌蕊雄蕊を囃すなり 飯田龍太
※雌蕊雄蕊=めしべおしべ
嫁入の行列囃せ鳴子引け 島田青峰
※鳴子=なるこ
豆囃す生駒の鬼はふるき鬼 西本一都
その他のは行:
以上です
お読み頂きありがとうございました