NHK俳句2023 落選供養老木の自ら励む若葉かな

NHK俳句 2023 落選供養
2023年は全ボツでした　(+_+)

落選作

選者の方々/50音順：
井上弘美先生
髙柳克弘先生
夏井いつき先生
星野高士先生
村上鞆彦先生
山田佳乃先生

1 ◎葉書俳句
2 ◎テキスト
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5 ◎データベース画面/桐v10
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◎葉書俳句

◎テキスト

春

前奏（ぜんそう）の長くうれしいひなまつり　ハードエッジ
座布団（ざぶとん）の猫を退（の）かせて雛（ひな）の客　ハードエッジ
しほ水のいつもと違ふ浅蜊（あさり）の夜　ハードエッジ
親に似るものか浅蜊（あさり）の縞模様（しまもよう）　ハードエッジ
蒲公英（たんぽぽ）の盛（さか）り踏（ふ）まるる盛（さか）りかな　ハードエッジ
蒲公英（たんぽぽ）に弱気（よわき）の花はなかりけり　ハードエッジ
磯遊（いそあそ）び黒船を見し子らの裔（すえ）　ハードエッジ
立つてゐるだけの灯台磯遊（いそあそ）び　ハードエッジ
野に遊ぶ子らを見てゐるそれだけで　ハードエッジ
鳴いて済（す）む話でもなし捨（す）て子猫　ハードエッジ
蝌蚪（かと）の池すなはち蝌蚪（かと）の遊園地（ゆうえんち）　ハードエッジ

夏

老木（ろうぼく）の自（みずから）ら励（はげ）む若葉かな　ハードエッジ
夏もまた幼年期（ようねんき）なり子供の日　ハードエッジ
筍（たけのこ）は出たがり人は食べたがり　ハードエッジ
筍（たけのこ）の尻の白さよ潔（いさぎよ）し　ハードエッジ
筍（たけのこ）の竹となりつつまだ細身　ハードエッジ
香水の跡（あと）を警察犬が追ふ　ハードエッジ
香水の匂ふが如（ごと）き斜陽（しゃよう）かな　ハードエッジ
夏休み半ばの坊主頭（ぼうずあたま）刈（か）る　ハードエッジ
変てこな塔（とう）の工作夏休　ハードエッジ

秋

朝顔やその日その日を全力で　ハードエッジ
朝顔や朝餉（あさげ）の後の洗ひ物　ハードエッジ
爪紅（つまべに）の花より小さし子らの爪（つめ）　ハードエッジ
妹をおぶふ子もなし鳳仙花（ほうせんか）　ハードエッジ
種飛んで発条も散り散り鳳仙花（ほうせんか）　ハードエッジ
大根のまだ幼きを間引（まび）くなり　ハードエッジ
切り出して一丁（いっちょう）二丁（にちょう）新豆腐（しんどうふ）　ハードエッジ
四角から四角切り出す新豆腐（しんどうふ）　ハードエッジ

冬

七五三当日の歯を磨（みが）きをる　ハードエッジ
ひんやりと神のまします七五三　ハードエッジ
先づはその心構（こころがまえ）や冬構（ふゆがまえ）　ハードエッジ
おでん屋の今日は出戻（でもど）り娘とよ　ハードエッジ
おでん屋の壁の達筆（たっぴつ）ゆでたまご　ハードエッジ
トルストイよツルゲーネフよ暖炉（だんろ）燃（も）ゆ　ハードエッジ
葱（ねぎ）入れよ白滝（しらたき）増やせ薬喰（くすりぐい）　ハードエッジ
山奥に猪（しし）の母泣く薬喰（くすりぐい）　ハードエッジ
落葉食ふ虫が落葉を少し食ふ　ハードエッジ
朝方は氷でありし水たまり　ハードエッジ
叩（たた）いても割れぬ氷の憎（にく）らしや　ハードエッジ