俳壇賞2022 落選作 プランB 画用紙のざらりと白し富士に雪

参考句は徐々に追加します/2023.1.20

俳壇賞 2022 落選作
プランB「ざらり」30句

落選作

◎葉書俳句

 

 

◎テキスト

色白いろじろのやはらかさうな春の雲 ハードエッジ

色白:
色白の肉のほほゑむ蜆かな ハードエッジ
花の色白きを濃しといふべかり 深見けん二
みちのくの女色白花りんご 下村梅子
色白の月を上げたる梅雨の明け ハードエッジ
色白の子が日焼子に言ひ返す 金子敦
色白におはする母や生身魂 野村喜舟
湯豆腐は色白にしてお人好し ハードエッジ
寒紅や色白むしろ蒼を帯び 上田五千石

毛氈もうせんはお日さまの色おひなさま ハードエッジ

お日さま:
お日さまがよいしよつと夏来たりけり 青島玄武
お日さまが遠くに消えてお月さま ハードエッジ
北風やお日さまといふよきことば 行方克巳

縁側えんがわをすたすた歩く帰省きせいかな ハードエッジ
素麺そうめんの食後にぜいしたる ハードエッジ
夕焼に閑散かんさんたるや車輛しゃりょう基地きち ハードエッジ
庭先で母と火遊び夏休 ハードエッジ

銀山ぎんざんのいくつくずれて天の川 ハードエッジ
桃色は桃の実のいろ甘さうな ハードエッジ
玉蜀黍もろこしはせてしぼる牛の乳 ハードエッジ

牛の乳:
火の国の牛の乳濃く菫濃し 清崎敏郎
草萌やバケツの中の牛の乳 岡本癖三酔
朝顏の戸に掛けて去る牛の乳 正岡子規

子規しきのへちま束子たわしの軽きかな ハードエッジ

束子:
束子の水きつぱりと切り桜どき 井上雪
流れくる障子洗ひのたわしかな 吉岡禅寺洞
洗ひ場に束子が一つ冬に入る 大串章
大根の山に亀の子束子かな 若井新一
束子の水切つて切つて年終る 菖蒲あや
除夜の厨常の日のごと束子置く 中嶋秀子
束子の水切つてそろそろ除夜の鐘 鈴木鷹夫

日本に餡子あんこさち小豆あずきる ハードエッジ

餡子:
トーストにバターと餡子乗せて春 ハードエッジ
草餅の余りし餡で餡子玉 ハードエッジ
猫の子が餡子のやうに眠りをる ハードエッジ
星涼しつるんと滑る餡子玉 金子敦
小春日の生地の真中に置く餡子 大塚迷路
どこまでも丸き冬日とあんこ玉 加藤楸邨

小春日こはるびすでに一句をし思ひ ハードエッジ
冬ざれに買ふ丸首のトレーナー ハードエッジ
画用紙のざらりと白し富士に雪 ハードエッジ

ざらり:
遠雪崩卵ざらりと掴みけり 相子智恵
若葉蔭ざらりと熱き鹿の舌 黒米満男
松葉牡丹ざらりと種を零しつつ ハードエッジ
火の色にざらりと雪のこぼれけり 高田正子

岩ひとつ松一本を枯野かな ハードエッジ
枯草と同じ色して輪ゴムの輪 ハードエッジ
おぶはれて自転車早し暮早くれはやし ハードエッジ
関東やねぎ真白ましろ醤油しょうゆ濃し ハードエッジ
きらきらをつる聖樹せいじゅの緑色 ハードエッジ
あますところかぞふるところ年の暮 ハードエッジ

新年

とんでもないことの静けさ去年今年 ハードエッジ
初鏡はつかがみわがほほゑみのなしとせず ハードエッジ
はらの子に初湯はつゆ加減かげんを聞くかな ハードエッジ
書初かきぞめの香に包まれて読始よみはじむ ハードエッジ

狼藉ろうぜきや松の内なるかんの入 ハードエッジ
紙懐炉かみかいろみ手の中に暖かし ハードエッジ
蜜柑みかんまだけぬ赤子あかごもてあそぶ ハードエッジ
山赤く燃えくづほれて炭は灰 ハードエッジ

あれっ、何だコレ?
と、本人も不可解でしたが、思い出しました

「炭」の字の「山」が燃えて無くなると「灰」、
という、締め切り間際の苦肉の一句なのでした (^_^;;;

洋裁ようさい和裁わさいすた水仙花すいせんか ハードエッジ
なげうてば句会の反故ほご暖炉だんろゆ ハードエッジ

 

◎初案30句

◎推敲過程 テキスト

俳壇賞 2022 プランB 推敲 テキスト

◎推敲過程 プリントに手書き

俳壇賞 2022 プランB 推敲 手書き

◎葉書俳句表側

◎落選葉書一覧リンク

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