全然堂歳時記 秋の部
【夜長】よなが
長き夜、夜は長し等も
葉書俳句の印刷、サイン、スキャン、取り込みで、ようやく記事完成
ふと、冷静に読み返すと全然面白くない
凡庸な20句であります マイッタ
まあ、こんな時もあるよね
◎葉書俳句
◎テキスト
暑くもなく寒くもなくて夜長なり ハードエッジ
他の季節では、
暑くもなく寒くもなくて梅雨入前 ハードエッジ
汎用フレーズ!
眠るもよし眠らぬもよし夜は長し ハードエッジ
3連脚韻!
3段切れ?
長き夜は虫に任せて早寝せむ ハードエッジ
早寝せずに頑張る人は、
虫の夜や父母早寝吾読書 成瀬正俊
虫の季節も終るころは、
早寝するほかなしちちろもう鳴かず 菖蒲あや
早寝の四季:
春の月清少納言早寝落つ ハードエッジ
早寝して避暑地の日々に少し飽く ハードエッジ
鈴虫や早寝の老に飼はれつつ 後藤夜半
豆腐屋の早寝につもる夜の雪 関成美
長かりし夏を忘るる夜長なり ハードエッジ
別テイク:
長かりし夏を忘れよ夜は長し ハードエッジ
長き夜の中に昨日も今日もある ハードエッジ
飛行機は長き夜を行く孤独な灯 ハードエッジ
ポエム系
孤独と言えば、
ミスター・ロンリー/UT
夜間飛行と言えば、
ジェットストリーム/UT
長き夜を線香の火の沈みゆく ハードエッジ
歯車の遅速の刻む夜長かな ハードエッジ
時計と言ってませんが、よかったでしょうか?
遅速と言えばこの句、
二もとの梅に遅速を愛すかな 与謝蕪村
さらに、カメラを引いて、
此谷の梅の遅速を独り占む 高濱虚子
「独り占め」でないところがどっしり感
長き夜の胡麻を圧して胡麻油 ハードエッジ
夜を徹して、というイメージですが、
実際に徹夜するかどうか、
(江戸時代頃に)徹夜したかどうかは不明
詩的真実ということでご容赦
胡麻ではなく菜種ですが、興味深い動画がありました
平出油屋「なたね油ができるまで(玉締め搾油)」/UT
スポンサー途中で替る夜長かな ハードエッジ
長き夜にしばし赤子の良き眠り ハードエッジ
残念ながら、その眠りは長続きしません
短夜に泣きし赤子が夜長にも ハードエッジ
長き夜の白き布巾の布巾掛 ハードエッジ
布巾の名句:
あたたかや布巾にふの字ふつくらと 片山由美子
もう一句、無季ですが、
人に情お湯で洗った布巾に湯気 池田澄子
黒で書き赤で書き足す夜長かな ハードエッジ
結局、報われないと、
句の屑をくしやと投げ打つ夜長かな ハードエッジ
3連頭韻
難しい漢字のナゲウツは、
金亀子擲つ闇の深さかな 高濱虚子
長き夜をお化けと遊ぶ物語 ハードエッジ
春ならば、
春の夜の燭消してお化物語 正岡子規
575にするために(句跨りですが)、
燭を燭と読んでみました
書に遊ぶ人へ夜長のミルクティー ハードエッジ
紅茶関連では、
小鳥来て午後の紅茶のほしきころ 富安風生
雪崩るるか午後の紅茶を濃く入れて 川崎展宏
而して頁を捲る夜長かな ハードエッジ
ちょっと、勿体つけてみました
「而して」の四季:
而して春草うたゝ人うたゝ 高野素十
而うして蝿叩さへ新しき 高濱虚子
而して淡泊平易獺祭忌 川崎展宏
而して齢も深し根深汁 森澄雄
深々と余韻に浸る夜長なり ハードエッジ
読書でも、動画でも
昔なら、深夜劇場
余韻の秀句:
落石の余韻を長く山眠る 片山由美子
発車ベルにもある余韻花ぐもり 片山由美子
寝落ちたる人と夜長を同じうす ハードエッジ
人でない場合は、
ひとり臥てちちろと闇を同じうす 桂信子
長き夜を余すことなく眠りけり ハードエッジ
眠れない人は、
長き夜のところどころを眠りけり 今井杏太郎
◎推敲/葉書
全然堂歳時記 秋 【夜長】
◎推敲/A4
全然堂歳時記 秋 【夜長】A4
◎登録画面/桐v9
以上です