開発素句報 特番 2017夏 火も人も裸なりけり夜の海

8月も下旬となり、
作句力枯渇
再放送に逃避しました

とはいえ、
チャチャチャっと出来るハズが、案外難航
印刷1時間前で、辛うじて最終稿
(結局、3句改案)

では、自選力をご覧ください

 

神々の力任せの雲の峰

日本の海をぐるりと雲の峰

赤道の箍の外れし暑さかな

炎帝や入道雲を従へて

炎帝の不興の雨となりにけり

水底に暑さ忘るる豆腐かな

食べ盛り遊び盛りの涼しさよ

お揃ひのすでに嬉しき夏の旅

赤々と金魚の夢は何ならむ

忘られし水鉄砲や水の上

夏草と白線のある駐車場

夏草を刈りたる後の草いきれ

なすと云へば那須与一ぞ茄子の花

ああああとサイレンの鳴る夕焼かな

夕立に洗ひたてたる夕焼かな

もう少し赤を強くと夕焼守

夕焼に誰か故郷を思はざる

安らかや日は夕焼に包まれて

神々も家路を急ぐ夕焼かな

火も人も裸なりけり夜の海

 

以上