全然堂歳時記 夏の部
【金魚】きんぎょ
全然堂歳時記=現在、本号を含め90記事=春夏秋冬–年末年始=29-21-17-16–3-4
/2023.8.19
子季語:金魚玉、金魚掬ひ
関連季語:金魚売、金魚田
目次
◎葉書俳句
◎テキスト
鯨より金魚小さく美しく ハードエッジ
金魚屋の後見怒る仁王尊 ハードエッジ
後見=怒りの仁王、のつもりだが、
後見である何か誰かに対して怒る仁王、と取れなくもない
もう2-3日、冷却&推敲期間を置くべきだった
改案:
門前の仁王に仕へ金魚売る ハードエッジ 2023.8.19
花種の如き金魚の餌なりけり ハードエッジ
赤々と金魚の夢は何ならむ ハードエッジ
長生きの屑と云はれし金魚かな ハードエッジ
蘭鋳や足腰弱き火星人 ハードエッジ
金魚ゆらゆら母船を待つてゐるやうな ハードエッジ
眠くても眠くなくても金魚の夜 ハードエッジ
真夜中に浮んでゐるは金魚かな ハードエッジ
死なせてはまた買ひ足せる金魚かな ハードエッジ
土嚢の如く金魚掬ひの子ら蹲踞む ハードエッジ
弟悲し金魚すくひをかきまはし ハードエッジ
時計屋の時の流れに金魚玉 ハードエッジ
かりそめの宇宙は丸し金魚玉 ハードエッジ
金魚鉢記念切手の発売日 ハードエッジ
ひらひらとフリルの硬き金魚鉢 ハードエッジ
ぽたぽたと金魚を注ぐ金魚鉢 ハードエッジ
終戦の後の復興金魚玉 ハードエッジ
金魚田の美しかりし夕焼かな ハードエッジ
灯を消して金魚も金魚玉も消ゆ ハードエッジ
◎推敲過程/テキスト/pdf
全2枚/108句
全然堂歳時記 夏 【金魚】 テキスト推敲
◎推敲過程/A4印刷+手書き/pdf
全6枚
全然堂歳時記 夏 【金魚】 A4推敲
◎推敲過程/葉書俳句原稿&書き込み/pdf
葉書俳句書き込み無し 全3枚
全然堂歳時記 夏 【金魚】 葉書推敲 原稿
葉書俳句書き込み有り 全4枚
全然堂歳時記 夏 【金魚】 葉書推敲 加筆
◎葉書俳句表側
◎データベース画面/桐v10
◎金魚秀句
夜着いて朝発つ宿の金魚かな 山口優夢
露地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 攝津幸彦
日直が捨てる月曜日の金魚 北大路翼
金魚飼うこと面白きそんな齢 高澤良一
やさしげな子に掬はれし金魚かな 笹下蟷螂子
いつ死ぬる金魚と知らず美しき 高濱虚子
金魚死に幾日か過ぎさらに過ぎ 八田木枯
末の子の今の悲しみ金魚の死 上野泰
心病む如くに病める金魚かな 上野泰
水換ふる金魚をゆるく握りしめ 川崎展宏
金魚にはきつと歪んでゐる私 火箱游歩
母歌ふ金魚の水を替ふる時 松野苑子
母の忌の金魚の水を替へにけり 大久保白村
てのひらにはりついてゐる金魚かな 千葉皓史
水底に金魚の餌の辿り着く 金子敦
貰ひ来る茶碗の中の金魚かな 内藤鳴雪
掬ひ来し金魚の袋持ちたがる 中本真人
蘭鋳の爆発寸前のかたち 奥坂まや
ビー玉を沈め金魚をよろこばす 那須淳男
出目金を買うて龍宮城も買ふ 木田千女
山寺の御手洗に生く屑金魚 関森勝夫
金魚飼ひ簡易保険にも入る 遠藤梧逸
◎未練句/補遺/在庫処理
角2023 金魚なり ハードエッジ
金魚玉競艇場の夜は更けて ハードエッジ
金魚玉夜の更けゆくは楽しけれ ハードエッジ
永らへて忘れられたる屑金魚 ハードエッジ
金魚玉世界を丸く収めたり ハードエッジ
魂は金魚の如く尾を振つて ハードエッジ
昇天の水面で止る金魚の死 ハードエッジ
角2023 眠るなり ハードエッジ
水重く金魚は赤く金魚鉢 ハードエッジ
水槽に金魚の幸や泡柱 ハードエッジ
この池に鯉はをらねど金魚をる ハードエッジ
金魚飼ひ切手を集めたることも ハードエッジ
金魚の句作りバナナの句も作る ハードエッジ
金魚玉ときどき金魚入れ替へて ハードエッジ
世界一周豪華客船金魚乗せ ハードエッジ
新緑は金魚の藻にも及びけり ハードエッジ
留守番や赤き金魚を浮ばせて ハードエッジ
◎推敲不足でサイン入れ直前で断念の40枚 (+_+)
以上です