全然堂歳時記 類題
【目2】
◎葉書俳句
◎春
つままれてうぐひす餅の目鼻出来 ハードエッジ
青い目の子猫と魔法使かな ハードエッジ
改訂版/2019.7.21:
青い目の子猫と赤い目の魔女と ハードエッジ
散る花に目を見開いて赤ん坊 ハードエッジ
貸してやる目の玉ふたつ春の昼 ハードエッジ
蛙の目借り時
◎夏
ふる雨に猫の瞑目傘雨の忌 ハードエッジ
献呈先:
叱られて目をつぶる猫春隣 久保田万太郎
恐竜は夕立に目を細めたり ハードエッジ
前号から改良
蛞蝓に目鼻毛虫に目鼻かな ハードエッジ
なぜか、むずむずすると思ったら、
「鼻毛」が隠れてた
紫陽花や目に見えねども低気圧 ハードエッジ
自作類句:
紫陽花は気圧の谷に咲くといふ ハードエッジ
◎秋
自画像に目を入れてゐる生身魂 ハードエッジ
目を入れる先行句:
目を入るるとき痛からん雛の顔 長谷川櫂
「生身魂」の秀句:
ローリング・ストーンズなる生身魂 榮猿丸
目にも見よ音にも聞けと大花火 ハードエッジ
「遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ」/平家物語
強面の野分なれども目が綺麗 ハードエッジ
青空に瞑目つづく鵙の贄 ハードエッジ
「瞑目つづく」の先行句:
最澄の瞑目つづく冬の畦 宇佐美魚目
「瞑目」の秀句:
瞑目といふこと新茶ふふみけり 上田五千石
祷りより固き瞑目シャワー浴ぶ 辻田克巳
瞠目はふくろふのもの瞑目も 亀丸公俊
◎冬
闇汁に何の目玉か鍋の底 ハードエッジ
鮟鱇の口ほどもなき目なりけり ハードエッジ
初案:
鮟鱇の大きな口と小さな目 ハードエッジ
「鮟鱇」の自作PR:
鮟鱇の肝を潰したやうな顔 ハードエッジ
深海に鮟鱇の口ひしやげたる ハードエッジ
鮟鱇の一寸先の鮟鱇鍋 ハードエッジ
水平に目の玉ふたつ初日の出 ハードエッジ
初景色遠くより目を移しつつ ハードエッジ
以上です