短夜や男湯にゐる女の子 日野草城
マヨネーズおろおろ出づる暑さかな 小川軽舟
めらめらと氷にそそぐ梅酒かな 小川軽舟
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
短夜や男湯にゐる女の子 日野草城
マヨネーズおろおろ出づる暑さかな 小川軽舟
めらめらと氷にそそぐ梅酒かな 小川軽舟
茄子漬の色移りたる卵焼 藤井あかり
ほほづきのぽつんと赤くなりにけり 今井杏太郎
寒卵割つて明るい春を待つ ハードエッジ
永き日やばふうと深き牛の息 鈴木牛後
稲妻や浪もてゆへる秋津洲 与謝蕪村
信心はさめることなき湯婆かな 増田龍雨
初蝶を苛む風となりにけり 西宮舞
山百合を捧げて泳ぎ来る子あり 富安風生
悴める掌を包みやり諭しけり 西村和子
一寸ゐてもう夕方や雛の家 岸本尚毅
母の日の知らぬは母の誕生日 ハードエッジ
夏草に延びてからまる牛の舌 高濱虚子
天瓜粉まだ土知らぬ土踏まず 古賀まり子
鉄板を踏めばごぼんと秋の暮 岸風三楼
焚火跡踏み荒されてゐたりけり ハードエッジ
金貸がティッシュを配る日永かな ハードエッジ
金融の笑顔絶やさず水を打つ 北大路翼
あきらめしもの何何ぞ誘蛾燈 小澤實
熱燗の夫にも捨てし夢あらむ 西村和子