悲鳴にも似たり夜食の食べこぼし 波多野爽波
姿見の火事を映して火事の中 山田露結
希望が丘緑ヶ丘より賀状くる 宇多喜代子
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
悲鳴にも似たり夜食の食べこぼし 波多野爽波
姿見の火事を映して火事の中 山田露結
希望が丘緑ヶ丘より賀状くる 宇多喜代子
山寺のあたりが赤し除夜の鐘 ハードエッジ
なまじよき日當りえたる寒さかな 久保田万太郎
入学や色濃き土のやはらかく 今泉礼奈
薫風に赤子の髪の逆立てる
爺婆の白髪めでたし七五三
黒髪の長からねども歌留多会
スリッパを越えかねてゐる仔猫かな 高濱虚子
夏休みも半ばの雨となりにけり 安住敦
各地より我名あつまる年賀状 ハードエッジ
涅槃寺までの泥濘地獄かな 池田秀水
世の中は地獄の上の花見哉 小林一茶
火事かしらあそこも地獄なのかしら 櫂未知子