菜の花にあらざる花も黄なりけり ハードエッジ
夏掛けのみづいろといふ自愛かな 能村登四郎
冬至までひと日ひと日の日暮かな 草間時彦
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
菜の花にあらざる花も黄なりけり ハードエッジ
夏掛けのみづいろといふ自愛かな 能村登四郎
冬至までひと日ひと日の日暮かな 草間時彦
春の都電光りて中の夫見えず 岡本眸
生きものに眠るあはれや龍の玉 岡本眸
初寄席に枝雀をらねど笑ふなり 岸本尚毅
卒業歌ぴたりと止みて後は風 岩田由美
稲刈つて畦は緑に十文字 高野素十
怖い夢見しや氷柱の曲りしは ハードエッジ
花びらの吹かるるままに吹かれゆく ハードエッジ
けふの月長いすすきを活けにけり 阿波野青畝
湯の町の小学校や冬休 高田風人子
虹自身時間はありと思ひけり 阿部青鞋
凍鶴が羽根ひろげたるめでたさよ 阿波野青畝
からからと初湯の桶をならしつつ 高濱虚子
徂く春に何も持たせてやれぬこと 中原道夫
芭蕉野分して盥に雨を聞く夜かな 松尾芭蕉
数へ日の三時は日向四時の影 永井龍男
コピーして赤はグレーに昭和の日 山田露結
畳まれてひたと吸ひつく屏風かな 長谷川櫂
湯豆腐や死後に褒められようと思ふ 藤田湘子