春雪や二段重ねの室外機 ハードエッジ
柿若葉豆腐ふれあふ水の中 長谷川櫂
蜩は寂しと幼な心にも 上野泰
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
春雪や二段重ねの室外機 ハードエッジ
柿若葉豆腐ふれあふ水の中 長谷川櫂
蜩は寂しと幼な心にも 上野泰
ほほといふ口して三人官女かな 高田正子
現し世の砂美しや蟻地獄 ハードエッジ
漱石が来て虚子が来て大三十日 正岡子規
桜貝握り拳に匿へり ハードエッジ
夏草に延びてからまる牛の舌 高濱虚子
恋をしてからびし蚯蚓かもしれず しなだしん
コピーして赤はグレーに昭和の日 山田露結
畳まれてひたと吸ひつく屏風かな 長谷川櫂
湯豆腐や死後に褒められようと思ふ 藤田湘子
春泥を来て大いなる靴となり 上野泰
大いなる身をはばからず寝釈迦かな 長谷川櫂
蜂の巣の甕の如くに大いなる 瀧澤伊代次