初蝶を苛む風となりにけり 西宮舞
山百合を捧げて泳ぎ来る子あり 富安風生
悴める掌を包みやり諭しけり 西村和子
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
初蝶を苛む風となりにけり 西宮舞
山百合を捧げて泳ぎ来る子あり 富安風生
悴める掌を包みやり諭しけり 西村和子
麦秋の乳房悔なく萎びたり 橋閒石
萎みたる胡瓜の花の茶色かな ハードエッジ
芋二つしなびて冬の空があり 岸本尚毅
雷激し浴後の髪を梳きをれば 館岡沙緻
流燈の岸辺の草を擦ることも 藺草慶子
惜しみなく地擦る束帯時代祭 西本一都
城攻めの騒ぎよ蓮の葉も花も 鷹羽狩行
萩の風何か急かるる何ならむ 水原秋櫻子
ふる雨や浮寝の鳥を水輪攻め ハードエッジ
蜆汁はや子も揃ふことまれに 中村汀女
松風の中を青田のそよぎかな 内藤丈草
山茶花は零れ冬菜は峙ちて ハードエッジ