ここに駅つくれと吹雪く関ヶ原
昼月や蜜柑に淡き花の跡
ノックして芯を出すペン春近し
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
ここに駅つくれと吹雪く関ヶ原
昼月や蜜柑に淡き花の跡
ノックして芯を出すペン春近し
春の都電光りて中の夫見えず 岡本眸
生きものに眠るあはれや龍の玉 岡本眸
初寄席に枝雀をらねど笑ふなり 岸本尚毅
落葉みな土に帰しゆく蕗の薹
小さき葉に小さく包まれ蕗の薹
味噌汁に鶉の卵蕗の薹
鬼のごと追儺太鼓を打ち鳴らす
ぶらんこにもすべり台にも鬼は外
逃れ来て春立つ朝の鬼ヶ島
山寺のあたりが赤し除夜の鐘 ハードエッジ
なまじよき日當りえたる寒さかな 久保田万太郎
入学や色濃き土のやはらかく 今泉礼奈