もやもやと老人のゐる夏祓 小原啄葉
にせものときまりし壺の夜長かな 木下夕爾
埋火やつひには煮ゆる鍋の物 与謝蕪村
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
もやもやと老人のゐる夏祓 小原啄葉
にせものときまりし壺の夜長かな 木下夕爾
埋火やつひには煮ゆる鍋の物 与謝蕪村
空つぽの檻も覗きて日の氷き 高澤良一
雛の間をかくれんばうの鬼覗く 行方克巳
にぎやかな妻子の初湯覗きけり 小島健
画用紙の汚れやすさよ地虫出づ ハードエッジ
薄暑来ぬ人美しく装へば 星野立子
千年の命よぢれて藤枯るる 高橋悦男
鯉の色水輪ににじむ花の雨 長谷川櫂
牡丹を大きな水輪かと思ふ 田中裕明
朝顔は水輪のごとし次ぎ次ぎに 渡辺水巴