大好きな春を二人で待つつもり 西村麒麟
手の薔薇に蜂来れば我王の如し 中村草田男
猫が知る冬日もつとも濃きところ 伊藤伊那男
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
大好きな春を二人で待つつもり 西村麒麟
手の薔薇に蜂来れば我王の如し 中村草田男
猫が知る冬日もつとも濃きところ 伊藤伊那男
長き夜を線香の火の沈みゆく
長き夜の胡麻を圧して胡麻油
而して頁を捲る夜長かな
蛇食ふと聞けば恐ろし雉子の声 松尾芭蕉
金銀の卑しき蠅の集りをる ハードエッジ
子の尿の燦燦として山眠る 押野裕
如月や貝の中なる貝の肉 ハードエッジ
かせぎ居り春の歌舞伎座たのしみに 伊藤たか子
線路まで伸びて夜なべの灯なりけり 菖蒲あや
桜貝握り拳に匿へり ハードエッジ
夏草に延びてからまる牛の舌 高濱虚子
恋をしてからびし蚯蚓かもしれず しなだしん