夫かなしくすし通ひに日焼して 岡本眸
秋の暮大魚の骨を海が引く 西東三鬼
賀状書くわが旧姓のおとうとへ 内田美紗
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
夫かなしくすし通ひに日焼して 岡本眸
秋の暮大魚の骨を海が引く 西東三鬼
賀状書くわが旧姓のおとうとへ 内田美紗
四万六千日の暑さとはなりにけり 久保田万太郎
日当りて向ふへ長し鳴子縄 高野素十
雪催ふ琴になる木となれぬ木と 神尾久美子
点々と田を濁らせて植ゑ進む ハードエッジ
にじみ出てやがて一つや汗の粒 如月真菜
埋火やつひには煮ゆる鍋の物 与謝蕪村
裸子の尻らつきようのごと白く 本井英
裸子の尿るに弓をなす背かな 波多野爽波
母に強く犬に弱しや裸の子 高野素十