あたたかや一番星に女神の名 山口速
夏草や兵どもが夢のあと 松尾芭蕉
尾頭の心もとなき海鼠かな 向井去来
タグ: 後藤夜半
秋 【夜長】 飛行機は長き夜を行く孤独な灯
長き夜を線香の火の沈みゆく
長き夜の胡麻を圧して胡麻油
而して頁を捲る夜長かな
ペアリング25 自転車を一家乗り捨て磯遊 上野泰
ほほといふ口して三人官女かな 高田正子
現し世の砂美しや蟻地獄 ハードエッジ
漱石が来て虚子が来て大三十日 正岡子規
和語俳句 【と】 草の根の蛇の眠りにとどきけり 桂信子
水尾の端遅日の岸に届きけり 村上鞆彦
毎日の朝寝とがむる人もなし 松本たかし
蝉のこゑ届かぬところまで泳ぐ ハードエッジ
開発素句報 2017-07 食べ盛り遊び盛りの涼しさよ
神々の隆々たるや雲の峰
身を投げて溺るる如し籐寝椅子
夕焼に促されつつさやうなら
【大いなる】 春の浜大いなる輪が画いてある 高濱虚子
春泥を来て大いなる靴となり 上野泰
大いなる身をはばからず寝釈迦かな 長谷川櫂
蜂の巣の甕の如くに大いなる 瀧澤伊代次