母たのし汐干にあそぶ子を眺め 星野立子
激流を鮎の竿にて撫でてをり 阿波野青畝
手で顔を撫づれば鼻の冷たさよ 高濱虚子
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
母たのし汐干にあそぶ子を眺め 星野立子
激流を鮎の竿にて撫でてをり 阿波野青畝
手で顔を撫づれば鼻の冷たさよ 高濱虚子
点々と田を濁らせて植ゑ進む ハードエッジ
にじみ出てやがて一つや汗の粒 如月真菜
埋火やつひには煮ゆる鍋の物 与謝蕪村
遊船を連絡船が抜いてゆく 中本真人
猫じやらしすくすく抜けて楽しいぞ ハードエッジ
薬塗るやうに冬日を背に当つる 岡本眸
待たれゐる楽しさ白玉練ることも 西村和子
太陽も捻り鉢巻ラムネ売る ハードエッジ
猪ねらふ肱にすがる小てふ哉 小林一茶
空つぽの檻も覗きて日の氷き 高澤良一
雛の間をかくれんばうの鬼覗く 行方克巳
にぎやかな妻子の初湯覗きけり 小島健