初夏のガードレールの緑色
夜明けなり決死の蝉が穴を出づ
ほんまやなものの五分で蟻たかる
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
初夏のガードレールの緑色
夜明けなり決死の蝉が穴を出づ
ほんまやなものの五分で蟻たかる
冬たのし新幹線型スニーカー
大皿に青き山脈雪催
「翌年のパリ」の字幕に雪と兵
あたたかや布巾にふの字ふつくらと 片山由美子
日のくれと子供が言ひて秋の暮 高濱虚子
神もまた素数を愛す七五三 ハードエッジ
蝶が舞ふパンもケーキも無き寺に
蟻の道お天道様が見てをられ
きゆつと鳴く踏んで幼き霜柱
坂道を春一番の子が駆ける
開かれて鯵は干物に花は葉に
病院も駅も夜長の灯を点し