持つて出る昨日の傘や梅雨暗し
梅雨出水畦道消えて恐ろしや
草引けば土美しや梅雨晴間
俳人、葉書俳句「開発素句報」「全然堂歳時記」発行人。
持つて出る昨日の傘や梅雨暗し
梅雨出水畦道消えて恐ろしや
草引けば土美しや梅雨晴間
水底の目高の影の方が濃し 西村和子
水底に映れるごとし遠花火 長谷川櫂
水の底突けば固しや水澄める 岸本尚毅
降り方の緩急自在梅雨の日々
梅雨なれや傘の袋が落ちてをる
長梅雨の変な処に変な虫
卵焼黄色豆飯緑色
目に見えぬ塩の恩寵豆御飯
母の日の母なき月日豆ごはん
神主のはたはたしたる雛流し ハードエッジ
月天心貧しき町を通りけり 与謝蕪村
天井の鼠いつしか神隠し 穴井太
夢の世の砂のお城と海の家 ハードエッジ
秋簾とろりたらりと懸りたり 星野立子
その重さとてつもなくて山眠る 鈴木鷹夫